高麗川を行く・清流橋

 清流橋は高麗川が巾着田のオメガカーブから放たれて、長年の浸食でえぐられた川筋にある。CAWAZの目の前の橋のコンクリート橋で、CAWAZを訪れる人たちにも散策に赴き「川」を感じることができる。

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一方、地域の人たち、とくにカワセミ街道沿いの人が県道15号線にぬける生活道路でもあり、その歴史は古い。清流という名は、文字通り高麗川の清流をイメージするが、高麗川の北側日和田山や高指山に面した清流地区への道ということだろう。この清流の言葉は渋沢栄一の紀行文 「玉石見聞録」「南遊季候」に記されている。これによると、藍の買い付けに奔走した若き日の渋沢が、深谷から毛呂山に出て山中から飯能に向かう途中で「清流峠」を辿った記述があり、春の山々の眺望の良さ、高麗川の風光明媚なさまを記されている。近くに地域の人により管理されている「古道」という森の中の散歩道があるが、これは、古くから交通路であり清流橋が存在したことを示している。

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 清流橋の南側(CAWAZ側)は埼玉県「川のまるごと再生プロジェクト」で整備された遊歩道が巾着田からお蔵渕まで580m続いている。長年の浸食で深くえぐられた高麗川であるが、この辺りは川の近くに降りれるところが少ない。水生生物の環境に配慮された構造になっているところもあるが、台風や豪雨のたびに川筋が変わり土砂が流れ込むこともある。高麗川は暴れ川でもあり、その龍のように蛇行する流れは幾度も変化してきたという。巾着田のような複雑な流れは、この暴れ川の水流により形成されたものである。川遊び、バーベキュー、キャンプの場所としての河原も、自然環境の与えてくれた賜物だ。CAWAZを訪れる人々に「川」を体感してもらえる空間や仕組みをつくってゆきたい。

清流橋 CAWAZ baseライブカメラ

〒350-1252 埼玉県日高市清流 https://goo.gl/maps/abftFQf5B2tKkxKg9

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文京区と日高市に2拠点居住中。