引越し前夜に考える、引越しの醍醐味

明日、バトンズは新オフィスへお引越し。今日の昼過ぎの時点でこんな感じ。

……。

なにが原因だったんだろう、と考える。思い当たるのは11月上旬、新オフィスの契約が終わったころに交わした、

社長「引越しだけど、11月下旬と12月半ばだったらどっちがいい?」
わたし「うーん、12月ですかねえ」
社長「じゃあ12月に入ってから考えよう」
わたし「(いいのかな)そうですね」

という、社員がもうひとりでもいたら全力で突っ込んでくれそうな会話だ。

梱包までお任せのパックなんだから、もう全部丸投げにすればいいじゃん——そう思いたいところだけど、ビッグな罠があった。

新オフィスのゴミ捨て制度がなかなかシビアで、ゴミを捨てるためにはビル指定の袋を買わなければならないのだ。しかもそれが妙に高く、とりあえず必要そうな枚数を古賀さんが電話で注文すると(このシステムもめんどう)、4万円を超える金額が告げられた。

つまり、旧オフィスから新オフィスにゴミを運ぶという行為は、アート引越センターのお兄さんにいらぬ労力をかけるうえに自分たちも支払わなくていいお金を放出することで。

それはちょっとさすがに非合理的すぎると、「ゴミだけは分別する」というゴールが設定されたのである。本当にがんばってほしい、社長には。


……ここまでの文章を読んでお気づきの方もいるかもしれない(いないかもしれない)けど、いまわたしはちょっと浮き足だっている。自宅含めても2年半ぶりの引越しで、うきうきしている。段ボールに本を詰めつつ、自然と口数も増え、てきぱき度が30パーセントくらいアップしていた。

もちろん引越しは大変だ。抱えている仕事はストップしてしまうし、一度築き上げた「城」を解体し、またつくりあげなきゃいけない。
それに、ダイヤモンド社のときから生息している原宿〜渋谷を離れるのは正直さみしい。およそ8年、いつのまにか「勝手知ったる街」になっていたんだなとキュンとする。


……でも。いまはその大変さやさみしさより、圧倒的にわくわくのほうが強い。明日からはじまる「非日常」と、それを「日常」にしていくまでの日々が、考えただけで愛おしいのだ。

きっと明日はさらに浮き足だち、テンションを上げるんだろう。でも、あたらしいオフィスと馴染まない感じに、ちょっと照れたりするんだろう。そわそわして、よく喋り、てきぱきするんだろう。

そして明日以降も、オフィスの鍵の開け方、空調の入れ方、新調する本棚に机、街の雰囲気、ひとの流れ、おいしいお店——いままでとはまるきり違うすべてに、しばらくは旅の途中にいるような気分になるんだろう。

こうした足元ふわふわの非日常に感動しながら、少しずつソリッドな日常にしていくのが、ものすごくたのしみなのだ。上京12年で6回家を変えた経験を振り返っても、引越しの醍醐味はこのプロセスにあるんじゃないかなと思う。

なにも考えずに電車を降り、オフィスに向かい、扉を開け、自分のデスクに座れるようになるまで。
ランチを選ぶときに「食べログ」を見なくなるまで。
ちょっとした緊張感と刺激、冒険心を味わい尽くしたいなと思う。

そして青山一丁目を、「勝手知ったる街」にしていきたい。


明日のために、もう寝なきゃ。引越し、がんばります。

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わたしもスキです
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田中裕子

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