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駄文毎夜1205「AIに負けた日」

私だって妖怪である。こうして毎夜毎夜駄文を書き散らし、人様の目に触れてもギリギリ痛みで充血しそうにないものを情報の濁流にのせて世に放っているが、そうしていると人にもっと読んでもらいたいと思うのも仕方のないことだと思うのだ。
 もちろんこんなもの自己満足である。世に認められない創作などすべからず自己満足であることは承知である。そして創作活動をしているものはみな承認欲求の妖怪であることも確かだ。悲しき生き物であることこの上ない。残念な生き物図鑑にそろそろ載るころであろうか。

「しかし、その自己満足が人の心に届くとき、それは一種の魔法とでも言うべきものである。私が書いている駄文も、誰かの心に少しでも響くことができれば、それは私にとって最高の喜びである。」

 これは操作を誤ってAIが書いた言葉である。私の言葉ではない。  
 私はAIには勝てない。完敗だ。
 この後に綴ろうとした私の欲求にまみれた言葉のなんとみじめなことか、私だって阿保なりに勉強をして本を読んで、数年は生きてきた。しかし私は汚れ、ひねくれ、卑屈である。AIとはこんなにも高貴な生き物であったか。間違えてスペースキーを押しただけでものの3秒でこのような文章を書くとは恐れ入った。

「しかしこれは駄文ではない。駄文は私だけのものである。誰にも渡さぬ」

 これは私の言葉である。
 もっと長々と私のひねくれた承認欲求について書こうと思ったが、今日はもう無理である。
 次の夜出会えることを期待する。

活動の糧にします。次はもっといい記事を