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金木犀の小径

  庭の金木犀の蕾を発見してから四日経ち、朝窓を開けると季節の香りがふわ~っと漂ってくるようになりました。初めは白っぽかった蕾も今やオレンジ色のちっちゃな花がびっしりとついて、これからしばらく私たちを香りでふんわり包んでくれるのですね。我が家の金木犀の香り、、、今年は遅かったような気がします。
  
  今朝パートナーつりお君の出勤をお見送りした午前八時半、太陽は温かく空気は少しひんやりして空は青いし私はすご~~~~く気持ちよくなりました。今歩きたい!! そこで朝食の片づけもほったらかしでいきなり散歩を始めました。

  住宅街を通過し木立に囲まれた散歩コースを歩いて、ぱっと明るい河口に出るルート。最近お気に入りの散歩コースの入口に上っていくと金木犀の香り!あ~ここも花が咲いたんだうれしいなと歩き始めたら、両脇に植えてある背の高い生垣のような木々の三本に一本は金木犀の木であることに気づきました。今日まで知りませんでした。3~400mくらいの土手上の散歩道が金木犀だらけだってこと。香りのトンネルなんです。この金木犀の小径をデザインした人は、きっと私のように楽しんで小径を通る人たちの事を想像していたのだろうなあと思うと心が温かくなりました。

  木々を見ると木の高さは維持しつつも、うっそうとし過ぎないように高さを調整し、人が歩きやすいように道幅を確保した剪定がされています。
花の咲く木は茂ったからといって何も考えずに切ってしまうと、花芽を切ってしまいせっかくの花が咲かなくなります。金木犀は5月~6月ぐらいに勢いよく新芽が伸びていくので切りたくなるけれど、ここで切るとすでに枝の中にできている花芽を切ってしまうことになります。深く切り込んでしまうと、秋に香り高い花が咲かなくなってしまいます。

  実は、私がそんなことをやらかしていたんです。私たちが引っ越してくる前に母が頼んでいた庭木の剪定をする人も梅雨前に切っていました。そんなわけで我が家に金木犀があることをずっと私は知らなかったのです。二年前に大病で手術した私は梅雨前の樹木の剪定が出来ませんでした。しかし、秋に漂ってきた香りは!あっ、この木は金木犀だったんだ。家にあったつりお君の園芸書を読んでみると剪定の適期は秋、花後とあります。私は見事に花芽をバサバサ切り落としていたのです。

  この小径は、木の事を知っている方が剪定していらっしゃるんだなあ。木々に囲まれたこんなに気持ちの良い小径をありがとうございます。小径の木のデザインをした方、毎年剪定している方々に心から感謝し金木犀の香りを肺の底まで吸い込んで歩きました。

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