中国のボニー&クライドが20年の逃亡のすえにつかまり、死刑判決。

中国のボニー&クライドといっても男のほうはとっくにつかまって銃殺されました。1996年から2人は殺人行脚で7人を殺し、1999年にクライドのほうは警察との銃撃戦のあとでつかまりました。そして死刑執行。
ボニー(中国名は劳荣枝)はそこから1人の逃避行をつづけて、ちょうど20年後の2019年にアモイのショッピングセンターで当時の愛人の男性が経営する時計店に勤めているときに、発見され逮捕されたのです。45歳になっていました。
そして今年の11月、彼女に死刑判決が下りました。

彼女は逃亡するにあたり、整形手術をして顔を変えていました。ですから知人がみても彼女だとは思わなかったでしょう。しかし、ショッピングセンターには中国の誇るハイテク顔認証システムが稼働していました。これは、瞳の瞳孔で同一人物かどうか判断できるというクオリティの高い(逆にいえばおそろしい)AI管理システムです。いくら顔の形を変えても、瞳孔までは変えられません。そしてこのシステムが彼女を発見して、警報が鳴ったというわけです。
連続殺人犯のボニーをみつけたのは警官ではなく、顔認証システムのAIだったというのが中国の未来型管理社会のすごさとおそろしさを教えてくれます。これが殺人犯をつかまえるぶんにはいいのですが、政治犯などを見つけるのにもつかわれることになれば、オーウェルのディストピアとなにがちがうのか、という話になります。

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