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働きながら美術大学でデザインを学ぶ意義って?

こんにちは。NTTデータのデザイナー集団「Tangity」でサービスデザイナーを担当しているKyokaです。

今回は「学びなおしーリカレント教育ー」についてお話ししようと思います。
私は通信制美術大学に学部生として在籍し、デザインを学んでいました。

よく「学びなおし」と聞くけど、実態はどうなんだろう?
社会人になってから大学に行く意義って何だろう?
と考えている方に、あくまで一体験としてですが参考にしていただけたらと思います。


通信制美術大学について

まずは通信制美術大学の概要についてご紹介します。

基本は通学の大学生と同じ

学ぶ方法が異なるだけなので、基本は通学の大学生と同一です。必要な単位取得数は124単位、その内訳は各大学やコースによります。もちろん、卒業制作もあります。文部科学省が定めている通り、1単位あたり取得に必要な時間は45時間で、実際にもそのくらいの時間を要する課題内容です。単純計算すると、4年間で124単位×45時間=5,580時間、1年あたり1,395時間必要ということになります。特に働きながら卒業したい場合は、まとまった時間を確保できることが必須条件です…。
また学生証も付与されるので、大学生としての各種学割が効きます。特に美術大学だと、美術館・博物館等との連携により割引額が大きい場合もあります。またデザインソフト・端末なども学割後の料金で利用できるのはありがたいですね。

入試で実技試験がないことが多い

通学の美術大学は、入学試験としてデッサンなどの実技試験が課せられます。しかし、通信制美術大学では実技試験があるところは少なく、志望動機などの作文のみが多いかと思います。私も美術大学の予備校に通ったことがなかったのですが、入学試験で実技がないことが通信制美術大学入学の大きな決め手でした。

すでに他大学で学位等を持っていれば編入可

他の大学で学位を取得しており、その証明書等が準備できる場合は、2・3年次からの編入学が認められます。私はこの制度を利用して2年生として編入しました。編入をすると単位がある程度引き継げるので、卒業条件である124単位に近づきます。

通信授業が主だがスクーリング(大学に通う)もあり

私が通っていた大学は、自宅で課題を制作し郵送で提出する通信授業と、週末などに大学に行き対面授業を受けながら制作をするスクーリング授業がありました。その比率などは自身が履修登録時に選ぶ授業によりますが、対面のほうが教授や生徒と密に交流できるので、スクーリング授業を多くとる人が多いです。
特にスクーリング授業は、各大学ごとに特色があり、その大学ならではの授業があることも。ただそのような授業は希望者が多く、抽選だったり先着順で締め切ることがあります。このようなところは通学の大学に似ていますね。

美術大学に行ってよかった点

次に、私が感じた美術大学に行ってよかった点をご紹介します。

①「デザインとは」という考えを、あらゆる課題を通し叩き込まれる

履修する授業や選択するコースにもよりますが、課題の形は様々(グラフィック・プロダクト・空間・サービスなど)です。ただどの課題でも、根差す考えは同じで、「ユーザが理解できるか/価値があるか/課題を解決しているか」という視点で評価をされます。自分で制作をして良かれと思っていても、実際に世に出してみると評価されない…ということはよくある話ですが、それを何度も疑似体験することになります。そのため年次を重ねると、自然とユーザー視点の考え方が根差してきて、制作をするときに常に背景にある想い・課題をもとにして、俯瞰して考えることができるようになってきます。

②デザインのプロによる講評がある

当たり前のことですが、大学の授業は教授によって行われるため、第一線で活躍しているデザインのプロに採点・評価をされます。通信授業の場合は、講評シートにびっしりと良い点・悪い点が書かれ、必要あれば再提出が求められます。またスクーリング授業では、他の生徒への講評も聞くことができるので、この作品はどういう点で評価されるのか/もっと良くなるポイントは何かを学ぶことができます。提示したアウトプットが評価されて、どこをどうすればよいのかフィードバックをもらえるということも、実際の現場だとあまりないので、これも学生ならではの貴重な機会です。

③同じ興味を持つ多様な仲間と学べる

通信制の大学は通学制の大学より学ぶ人が多様です。私のように働きながら学ぶ人もいれば、高等学校を卒業してから来る人、主婦/主夫で教職をとるために学ぶ人、定年後に学びなおす人…など多様な背景を持つ人がいます。特にスクーリングだとグループワークも多く、数日にわたるワークを通して多くのつながりができ、「仲間」となり皆で協力して卒業を目指します。通信課題だけでずっと一人で学び続けていると、孤独で心が折れそうになりますが、仲間がいるから頑張ることができます。卒業後もつながりができ、一緒に活動することも多いそうです。

社会人になって学びなおす意義

美術大学について・行ってよかった点をご紹介しましたが、社会人になって学びなおす意義は、「学生」という立場で過ごすことだと思います。普段は「社会人」という立場で仕事をしていますが、大学に通うことで「学生」という立場も得ることになります。「学生」という立場がある以上、特定の日に学校に行く・締め切りまでに課題を提出する、など半強制的に学ぶ必要性が出てきます。そのため「社会人」だとついさぼってしまいがちな勉強も、「学生」だと本腰入れて向きあえます。
また「学生」という立場で学ぶことで、「社会人」としての立場では得ることが難しい新たな発見・気づき・そして人とのつながりが生まれます。特に「人とのつながり」で言うと、学校という場で出会う教授・生徒は、所属・背景もバラバラ。さらに学生とは、たとえどんな所属・背景でも、学校の場では「同級生」としてフラットに接します。社会人になるとどうしても特定の人たちとしか接せず、かつ肩書などから接し方が変わることが多いので、「デザインを学ぶ」という共通の目的を持ち、フラットに接しながら、共に切磋琢磨しあえる環境というのは貴重です。その人たちと一緒に学ぶことで、「社会人」として過ごしてたら得ることが難しい、新しい発見や気づきを得ることができます。

先述した通り、卒業を目指すとかなりハードな日々を過ごすことになりますが、得られるものもとても大きいです。興味がある方はぜひチャレンジしてみてください!

NTTデータは学びなおしがしやすい環境

Tangityには他にも大学院や大学の学部に行っているメンバが多数います。会社としても学びなおししやすい環境であることがうかがえるかと思います。学びなおしをしたいけどできなそう…と思うときは、まず環境を見直してみることをお勧めします。

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