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安いニッポンと僕

少し前に 安いニッポン 「価格」が示す停滞 という本を読んだ。


読んでから時間が経過しているので読後感が薄まってきているが感じた事をまとめておこうと思う。

今まで僕は旅行が好きで色々な国に行ってきた。行ってる人に比べたらさほど多くはないかもしれないがそれでも少ない方ではないと思う。
(韓国、イギリス、オーストラリア、カナダ、アメリカ、メキシコ、台湾、マレーシア、タイ、香港、マカオ、シンガポール、インドネシア、カンボジア)
別に色々な所に行ってますよ自慢がしたいわけではない。

海外旅行をして諸外国に滞在しながら遊んでいると、とても素晴らしい経験をさせて貰えるので、また遊びに来たいと思う事がほとんどだ。
と、同時にもう一つ必ず思う事があった。
それは、日本は良い国だなぁという事。食事も美味しいし、サービスや商品のクオリティも高い。それでいてチップは取らない。
海外でひどいサービスにチップを払わないといけない経験をした事がある僕にとってはそう思わざるを得ない。

併せて観光大国と言われる諸外国に匹敵するほど観光資源も豊富だ。
事実コロナ前はインバウンドも増加傾向にあり、観光客向けのサービスも盛り上がっていた印象だ。

街を行き交う観光客を見かけたり、そんな外国人達にインタビューをするテレビ番組を観ては、「そうだよね、この国なかなか良いよね」と、こちらも楽しい気持ちになる事もしばしばあった。

僕は前述した日本の特徴に魅力を感じて多くの外国人が遊びに来ているのだと思っていた。ただそれだけではなかった、もう一つ日本に遊びに来る大きな理由を知らなかった。
それは安いからだ。あらゆるものが安く、その上諸々の質も高いから観光客にとっては魅力的らしい。

前置きが長くなったけど、この安い国という切り口から長年続くデフレとそれに伴い、他国と比べ物にならない程に低成長を続けるのが今の日本である。と、裏打ちされた取材と多くのデータを基に鋭く切り込んでいるのがこの本だ。

例えば、一部を引用すると下記のような事が書かれている。

・世界の2万人余りのトップ級AI人材は、日本には3.6%しかいない
・日本の初任給はスイスの3分の1以下
・日本のディズニーの入園料は、世界でもっとも安い水準
・港区の平均所得1200万円はサンフランシスコでは『低所得』
・日本の30歳代IT人材の年収はアメリカの半額以下
・2018年の中国企業による日本の未上場企業へのM&A件数は、08年比6倍の25件で過去最多

他にもイチ国民として衝撃を受けると共に、危機感を抱かされるような事実の記載がいくつもあった。

とはいえそんな国規模の経済の話をされても、よく分からない。って不安に思う人もいるかもしれないが、基本的には個人の生活レベルにまで落とし込んで解説されているトピックもあるので分かりやすいと思う。
また、価格云々の類だけではなく、長期デフレに伴い発生するありとあらゆる問題に切り込むので、デフレしかしらない今の働き盛り世代には刺さる内容も多いと思う。

では政治家でもなく、経営者でもない、何の影響力も持たない一般人の僕には何ができるのか?自分なりに考えてみた。

例えば、
1.本業の収入を上げる
2.本業と副業で収入を上げる
3.世帯収入を上げる
4.買い物をする時は値段だけで選ばない
5.低価格志向は良くないという意識を持つ
6.無理の無い範囲で消費に回す
7.価格競争など、デフレマインドが持つ悪影響を考える
8.自分のキャリアを自分で築く意識を更に持つ
9.投資をする
といったところだろうか、専門家の先生にこれで良いのか聞いてみたいw

このブログを書いている最中にもこんな記事がFacebookで流れてきたのでやはり間違いなさそうだ。




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