見出し画像

フグタ社長業務日誌『イエローカード』

このシリーズは2007年9月~2008年9月まで1年にわたる、福田康夫総理の「首相動静」を基にしたフィクション(パロディ)です。※巻1は自2007年9月24日~至10月30日。

フグタ社長業務日誌(巻1-4):9月27日(木)

 8:57出社。9時ぎりぎりセーフ(と、ついサラリーマン社員時代の癖が出た)。すぐに臨時取締役会、社内コンプライアンス委員会からイシヤブ守衛室長とトナカイ技術部長にイエローカードが出ている。3枚でアウトだからね、と2人に口頭で注意する。

 今日は10時から各部の次長と課長係長クラスの人事承認。いちいち社内報に載せる記念写真を撮る。場所はいつもの玄関ロビーの横の階段。正直、課長係長クラスになると誰が誰だかわからん。2時過ぎまでかかった。

 5時半過ぎ、そろそろ帰ろうかと思ったら、役員応接室前で業界紙の記者に捕まった。
 「イシヤブさんとトナカイさんに、会社とカネをめぐる疑惑の報道があった、どのように受け止め、どのような指示をしたか」と聞かれる。しかし、どうも最近会社の内部情報がすぐ漏れるなあ・・。
 「両取締役ともそれぞれきちんと説明しますと・・。その話を聞いていただいて、理解できるかどうか、そういうことじゃないでしょうか」。(要は説明が納得いかなくても私には関係がない、ということ・秘書注)

 17:42退社。同54分、東京・南青山の新青山ビル着。歯科医院で治療(何やかやあって奥歯を噛みしめる癖がついてるみたいです・秘書注)。午後6時40分、同ビル発。同7時7分、自宅着。
 帰るとカミさんが、押入れから古い家計簿を引っ張り出して、貼ってある領収書をじっと見ている。なんだかいやな予感がする。

>>次話に進む
<<前話に戻る
<<最初から読む

注:
南青山の歯科医院。はっきりと医院名は書かれていないが、地下鉄青山一丁目駅に直結する新青山ビル西館の3階には「萬屋歯科医院」がある。HPによれば地下駐車場からエレベーターで直結しており、「すべての診察室が完全個室」で「プライバシーを重視した上質な空間」で「完全個室だからこそ、どんなことでも気軽に相談することもでき」るらしい。どんな相談をしていたのかなあ・・?
※『フグタ社長業務日誌:イエローカード』は、ブログ『tanpopost』に2007年9月29日 付けで掲載したものです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?