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アベ社長日記#17:退任まであと19日

このシリーズは第1次安倍内閣当時の「首相動静」を基にしたフィクションです。

アベ社長日記#17:退任まであと19日

週末はシドニー(2007年9月7日・金)

 先月、夏休み旅行でインドに行ったのだが、「くそ暑いときに、何でまた暑いところなのよ」と、妻から大ブーイングを受けていた。
 そこで急遽、この土日(9月8・9日)で行われる業界団体の海外研修セミナーのツアーをブッキングして、オーストラリアのシドニーへ。YAHOOの天気予報によればシドニーの気温は20度。ここなら涼しいし文句はないだろう。

 9時半から30分くらいでちょいちょいっと取締役会を終えて、その足で羽田へ向かう。10:30着。妻と落ち合って10:56出発。
 僕は一応研修会議に出るので、飛行機の中でプレゼン用の資料を読む。研修セミナーの名称は「APEC」といって、何だったかな、「アッパレ・エコロジー」かなんかの略だ。僕はそこで、わが社が来期からやろうとしている「美しい星50・キャンペーン」のプレゼンをする(詳しい内容は、・・これから資料を読む)。

 提携先のアメリカの会社の社長さんは、奥さんが来られなくなったらしい。聞けばハイキング中に首とか肩とかを痛めたとか。
 転んだのかな? しかしあそこの家族は親父さんも本人も含めて、よくこける。

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注:
APEC(Asia Pacific Economic Cooperation)は「アジア太平洋経済協力会議」。「美しい星50」は安倍首相が言い出したもので、2050年までに世界全体の温室効果ガスを半減するというキャンペーン提案だった。
APEC参加の米国大統領はジョージ・W・ブッシュ。いわゆる「息子のほう」「小さいほう」である。氏は2003年に「セグウェイ」から転落、2004年にはテキサス州の自宅農場で自転車に乗っていて転倒、2005年のG8の際はサイクリング中に地元警官に衝突している。
父のジョージ・H・W・ブッシュ大統領(「パパ」のほう)は1992年、バブル景気の頃に来日した。晩餐会で体調を崩し突然倒れ、当時の宮沢首相に抱きかかえられた。その姿は「日本に助けられる弱体化した米国」を象徴しているようだとも言われた。
※『アベ社長日記#17』は、ブログ『tanpopost』に2007年9月8日 付けで掲載したものです。


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