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教育ママゴンの反省 その2

もう少しで嫌いにならせるところだったものがもう一つあります。それは算数です。私達の県では毎学期終了前に県内の小学生を対象にした県版テストという学力テストがありました。それまでなぜかその結果に全く興味なかったのですが、あるときPTAで多くの親がその結果をすごく気にしていることを知りました。

そんな時娘が持ってきたテストの結果は正確には覚えていませんが80点台だったと思います。今までほめるべき点数の80点がそのときから違って見えました。なぜならそのテストは比較的簡単で満点を取るのが普通といわれていたのです。80点ではダメだ。

愚かな母親の私は点数だけ見てこの子は算数ができないと結論付けました。早速市販のドリルを買ってきて毎日するように命じました。しかし娘はやりません。言ってもやらない、言ってもやらない、を数回繰り返したところで頭にきた私はそのドリルを娘の前で破り捨てました。娘の顔にはホッとした表情が見えました。しかし、あきらめきれない私はまた買ってきてはやらせるということを繰り返しました。

実はテストの中身を見てみると、最後の引き算の計算問題10問全てを足し算にしていただけだったのです。算数が苦手というより、もっと問題を良く読むことを注意すべきだったのです。結局このことで私は娘に「算数は苦手」という意識を植え付けてしまうところでした。

アメリカに行く前の冬、カナダ行きの可能性を調べるためにカナダのいとこを頼って下見に行きました。インターネットのない時代。郵便で調べる時間もなかったのです。来年は日本のそのシステムから逃れようとしていたその時でさえカナダ行きの飛行機の中で算数ドリルをやらせてフライトアテンダントに驚かれました。

ところが幸いにも鈍感な娘が「算数は苦手」と思う前に、あることが起こり算数は得意、大好きと言えるようになったのです。そのことはのちほど。
 

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