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和みの空間で鴨南蛮

 一週間前の週末、昼に、ある蕎麦屋へ行った。

 最後に行ってから多分6年ほど経過している店で、夫とまた行きたいねといいつつ、長い月日が経ってしまったのだが、再訪したところ、とてもよかった。蕎麦の味はもちろんだが、居心地が素晴らしくよかった。

 鴨南蛮が看板メニューで合鴨だけでなく、本鴨も味わえる人気店。前回行った時は並んだのだが、今回は少し遅めに行ったためか、タイミングが良かったのか、待たずに入れた。

 まずはビールを。頼みたかった蕎麦味噌がメニューにはなかったのでとりあえずそら豆とお浸しをオーダーした。

 なんかもう蕎麦屋然としたメニューを見ただけでうれしくて。そしてビールとお通しの蕎麦味噌が運ばれてきて、あー幸せ過ぎる。        そろそろ蕎麦屋に行きたいな、と思っていた頃に、うっかりnoteで蕎麦屋酒なんかについて書いたものだから蕎麦屋で酒を飲みたいボルテージが、最高潮に達していたから、うれしさもひとしお。

 その後は、鴨のハツ焼き、板わさなどを頼み、お酒を楽しんだ。

 ハツが絶品で、夫も唸っていた。お酒と合うのは言うまでもない。

 そして、お酒も料理も美味しいのだけど、何だろう。すごく居心地が良い。店の規模があまり大きくなく、また、外からはわからなかったが、中は梁などが見える古民家風のつくりで、日本酒などを飲むのにとてもよい雰囲気だ。器も素敵だし照明も暗すぎないが明るすぎず。接客も申し分がない。おかげでゆっくりとお酒が飲めた。

 かなり前に都内の有名蕎麦屋であまりの居心地の悪さに辟易したしたことがある。酒も料理も揃えてるし、高級蕎麦屋の部類に入る値段にも関わらずサービス及び居心地が、料金に全く見合っていない。蕎麦の味なんてもう全く、覚えていない。いくら美味しい蕎麦を出そうが、これでは意味がない。

 脱線したけど、立ち食い蕎麦やまち蕎麦ならともかく、酒は料理を揃えている蕎麦屋は、むしろ蕎麦の味よりも居心地のほうが大事なのでは?とすら思う。まあ、居心地が良い店はたいてい蕎麦も美味しいのだけど。

 で、しめの蕎麦。前回来た時は、夫も私も本鴨の鴨南蛮だったが、今回私は本鴨せいろに、夫は前回と同じ。

 せいろなので、まずは蕎麦だけを味わってみた。爽やかな香り! 美味しい! 鴨も地味深く、つゆはどちらかというとあっさりめ。鴨と蕎麦の美味しさが引き立つ! やっぱり美味しい!と感動。

 さすがは店名が「元祖鴨南蛮」なだけある。元祖鴨南蛮は、藤沢市の湘南台にあるのだが実は老舗で、江戸時代創業。当初は東京馬喰町に店を構えていた。なんでもこの店の初代が鴨南蛮を考案し広まったとのこと。

 鴨南蛮も初代の味を再現している。またすぐに来訪したい名店!



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