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意志の上にも三谷

前回の投稿から少し間が空いてしまいました。

今回は好きな映画の話をします。
いや、正しくは好きなオープニング(以下OP)もしくはエンディング(以下ED)の映画の話。
好きな映画の条件として良いOP・EDである事と言っても過言ではありません。
僕が思う良いOP・EDの基準として基本的にワクワクする感じ。
この一点でしかありません。

そのワクワクに初めて気づいた作品、
三谷幸喜監督第3作『THE有頂天ホテル』です。
アナログ感のある紙芝居のようなOP。
本作に出演する豪華俳優陣の名前が書かれた紙芝居が次々とめくられていき、そして『古畑任三郎』のテーマ曲でも知られる本間勇輔によるOP曲がより一層盛り立てます。
映画館でこの映画を初めて観たとき、小学6年生の僕は子供心にすごくワクワクしました。
大晦日の時に感じる多幸感やワクワクを瞬時に思い起こさせる楽しいOPでした。

本作は円盤化が決定されたらすぐに予約して買って、分かりやすく擦り切れるほど観ました。
また、DVDには三谷幸喜と当時まだフジテレビのアナウンサーで本作にも少し出演した高島彩による副音声も収録されており、スピードラーニングの様に何度も聞きました。その副音声によるとあのOPはCGやアニメではなく、実際に紙芝居を作って撮影したとのこと。だからこそのあのアナログ感なんだ!と、妙に納得した記憶があります。
その時から僕のOP・ED好きは始まったように思います。

この感じであと2作品紹介します。
もう少しだけお付き合いください。

次は三谷幸喜監督第4作『ザ・マジックアワー』です。
はい、また三谷作品です。
でも本作のEDもめちゃくちゃ好きなのです。
登場人物の作中のハイライトと俳優陣の名前の表記が、荻野清子作曲による軽快な音楽にのせて流れる、ウェルメイドな本作に相応しいEDでした。そして、物語の最後の大団円の高揚感をより搔き立てるものでした。
また今見返してみて改めて気づいたのですが、この俳優陣の名前を明朝体でなおかつL字で表記する感じ、市川崑監督の最後の出演作である本作ならではの市川作品へのオマージュではないのかと思いました。ま、今更ですが。
そんなことも加味して、改めて好きなEDの映画です。

最後は三谷監督第5作『ステキな金縛り』です。
はい、結局すべて三谷作品です。
でも本作のOPもめちゃくちゃ好きなのです。
こちらのOPはヒッチコック映画等のOPでも知られるソールバスをかなり意識したものです。映画のパンフレット内でも三谷幸喜本人がそのように解説していました。ソールバスの作品については下記のまとめサイトをご参照ください。

前作の『ザ・マジックアワー』に引き続き音楽は荻野清子によるもので、落ち武者、幽霊、殺人事件という本作の少しゾクッとする世界観を体現したテーマ曲でした。そしてその曲がヒッチコック映画を想起させるソールバス風な映像と合わさって、これから始まる映画へのワクワク感を演出していました。オシャレでかっこよすぎて、映画館の座席でひとり痺れていました。

三谷作品には他にも『ラヂオの時間』のEDなど本当に素晴らしいOP・EDが多いので是非ともOP・EDだけでも観てほしいくらいです。ちなみに今回ご紹介した作品は全てAmazonのプライムビデオにて観ることができるので、プライム会員の方は暇な時にでも観て頂けたらと思います。

また、三谷作品以外にも『モテキ』『バクマン。』『謝罪の王様』や映画以外のテレビドラマの素晴らしいOP・EDなども語りたいところですが、長くなるのでまたの機会にします。

(またこの投稿を読まれた方で、良いOP・EDを知っているという方がいらっしゃいましたら、教えて頂けたらと思います。よろしくお願いします。)






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