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【青春18で行く】鉄道唱歌1人旅(東海道編第25番〜第27番)

25番

掛川袋井中泉 いつしか後にはやなりて
逆巻き来たる天竜の 川瀬の波に雪ぞ散る

5番の「鶴見神奈川」の時に話した鉄道唱歌あるある、地名の連呼で疾走感を演習する歌詞が、ここでも登場しました。「掛川袋井中泉」今で言う掛川から磐田までの約20kmをこの一節で飛ばしていきます。そして、次に待ち構える川は天竜川です。

説明することもないので、どんどん次へ進みます。未だ乗車中の列車は清水を経ってから変わっていません。

26番

この水上にあると聞く 諏訪の湖水の冬景色
雪と氷の架け橋を 渡るは神か里人か

個人的に鉄道唱歌東海道編の中で、1番好きな歌詞は、この26番の歌詞です。天竜川の源となっている諏訪湖の冬の様相を歌うこの歌詞では、有名な「御神渡り」という現象を、「雪と氷の架け橋」と表現しています。

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文字通り「神が渡る」とされるこの現象は、湖一面に氷が張った夜の次の日、気温の上昇に伴い体積を増加させる氷が、増加したエネルギーを発散させるためにお互いに競り上がることで発生する自然現象です。

500年前から観測され、理屈で説明がつかない時に、上諏訪の男神が下諏訪の女神に会いに行った通り道だと神秘的に作り替えた天才的な発想の持ち主を、僕は尊敬します。

唱歌では、敢えて誰が渡ったかをはっきりと提言しない姿勢がとられており、こういう歌詞に、遥か遠くの水源に想像を巡らせている作曲者の意図が示されていて、当時の車窓を生々しく物語られているのです。

27番

琴弾く風の浜松も 菜種に蝶の舞阪も
後ろに走る愉快さを 歌うか磯の波の声

餃子と鰻とピアノの街、浜松駅に到着しました。乗車していた列車は、実は、浜松行きだったので、乗り換えなければいけません。改札の外に出るつもりはなかったのですが、お昼ご飯を食べることを忘れていたので(14時)、少しの乗り換え時間でうなぎの弁当でも購入しようと、駅前に出てみました。旅行中、お昼ご飯を食べるタイミングを見失うことは僕はあるあるです。

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結局、高すぎて鰻弁当には手が出せなかったので、駅前にあるオブジェクトが音符の形であることを発見し、浜松観光を完了させました。すぐに乗り換えて浜名湖・弁天島へ向かいます。不思議とお腹は減りません。

電車に乗ると、歌に出てくる舞阪を通り越して、浜名湖が近づいてきます。「後ろに走る愉快さ」は別に感じませんが、感じるフリでもしておきます。少なくとも、未だに「磯の声」はまだ聞こえてきません。

次回は浜名湖から始まります。朝、三島で朝ご飯食べ放題をお腹いっぱい食べたため、昼ご飯を食べるモチベーションが湧いてきませんが、まずは昼ご飯にありつこうと思います。

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