見出し画像

フランク・アバグネイルは詐欺師の最高傑作ぽい

久々に『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』を全編見返す。特に空港でのディカプリオのCA軍団に身を潜めて姿を眩ませ飛び立つシーンは、Youtubeの切り抜きを定期的に鑑賞するほど何故か好きである。日本で言うところのルパン長編のOPタイトルが表示されるまでの銭形との一幕みたいなノリが様式美的に好きなんだろう。

そしてこの映画は実話ベースに創作されているという事で毎回のように元ネタのアバグネイル氏についてディグるのがお約束の流れであるが、どうやら稀代の天才詐欺師は自伝小説から映画までのこの一連の全てが無茶苦茶ショーアップされた嘘まみれであると本国アメリカではジャーナリストが指摘しているそうな。

上記引用の引用参照。映画冒頭のTV番組出演の動線自体が興行師とタッグを組んだホラ吹きだそうで、そっから時の人としてメディアに引っ張りだことなり自伝(中身盛り盛り)を書いて、それが後に映画化されるという詐欺師の中でも凄まじいエンターテイメント性を誇る詐欺師である。

物語としては「FBIに捕まったあとは司法取引でFBI入りし、その後防犯コンサルタントとして講演活動しながら余生を送っている」という如何にもアメリカなオチが付いているが、そこの導入時点で映画本編の出来事がフェイクであると捲られているそうである。

このジャーナリズムだけでもう一本映画が作れてしまいそうなほどペテン能力に長けているのは、もう詐欺師の最高傑作と言っていいほど関心してしまう。もしかしたらこの流れすら最後のもうひと稼ぎの序章に過ぎないのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?