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裏社長室(第10回配信)を見て、考えたこと、感じたこと。

隔週水曜20時配信、緒乃ワサビさんの「裏社長室」(第10回)の感想等です。

夏の北海道。見渡す限りの、ひまわり畑。

すもも「むかし、目が覚めたら部屋の中に、元カレがひまわり持って立ってたことがあってさ。」

梓姫「おっ、幽霊的な?それ、今でも出てくる?動画撮れるやつ?」

すもも「ちょっと!失礼なこと言わないでよ。ちゃんと生きてるし。生きてる元カレ。当時の。」

梓姫「なにそれ逆にこわい」

すもも「でしょー?でも、なんか、懐かしいな、って。不器用で真っ直ぐな愛だったんだな、って、今は思うの。」

すもも「当時のカレに表現できた最大限の、そして、どこまでも純粋な気持ち。」

梓姫「浮気か?倦怠期か?」

すもも「違うし!」

梓姫「まあ、この人と一緒になってたら違う人生もあったかなぁって、思うもんだよ、普通は。」

すもも「そうかな?私はカンナ君一筋だけど。カンナ君以外の人と過ごす一生なんて、想像することすらないかも。」

梓姫「ピーチ・ザ・ビッチらしからぬ。解せぬ」

 
「ひまわりの君」の一連の話も、その顛末の話も、すごく面白かったですね。

「おれはこれだけ頑張ったのに、どうして報われないのだろう。」みたいな場面は、人生の中では若いときに限らず、わりとありがちです。

ただ、相手のあることにおいては、というか、少なくとも恋愛に関しては、「それはあなたの中の話であって、確かに尊い気持ちや行動かもしれないけれど、他人には関係ないぞ。」ということを、出来れば若いうちに、本当の意味で理解しておかないといけないですね。

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特にコメントなどはしませんでしたが、私自身、マッチングアプリで出会った相手と結婚をしました(離婚しましたが。)。

マッチングアプリにおける婚活では、男女お互い、カタログ状態で陳列されている異性の中から「このへんかな。」という相手を何人かピックアップして、同時進行で値踏みをしながら一人を選ぶわけです。

…まあ、そんなことを真面目にやってると、普通に人間不信になりますね。

男性の場合は、スペックから入られる、みたいな側面もあるでしょう。なので、人としての価値を品定めされる機会が(合コン時代に比べれば)簡単に、そして圧倒的に増えること自体、あまり精神衛生上良くないようにも思います。

この点は、私の場合は婚活だったというのもあったので、もっと若い人で、ライトに出会いの場が欲しいナ、くらいの感覚の人は、また違う印象を抱くと思いますが。

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最初に手を出したのは、30代前半くらいだったと思います。結構、いろんな人と会って、何人かと交際していました。

この過程で気が付いたのは、知らない女の人とサシで会って話をしても、何にも楽しくないな、ということです。人によっては、女性と会って食事するだけでも楽しい、みたいな人もいますけどね。

じゃあ、どういう人と会うのが楽しいか、会う意味があったか、というと、メッセージのやりとりを続けていて、人となりがちゃんとわかった人。それなりの信頼関係が前提にある人。
もっと端的にいえば、少なからず自分に対して好意があると感じられる人。

それ以外の人と会うのは、ことごとく無意味だったな、と思います。こちらも向こうも、いきなり知らん人と会って、良い印象を持てとか言われても、無理くない?

他方で、婚活塾なるものに通っていたという女性は「メッセージのやり取りなんかしてても、何もわからないのだから、とにかく会え。」と指導されていたようです。

「おれは全くそうは思わんなぁ。ちょっと、想像力とか欠落してへん?」と言ったらムッとしていましたが。

良くも悪くも、この人が一番印象に残ったというか、ああまで徹頭徹尾ビジネスライクな人も凄いな、と。

ミナミ(大阪)の喫茶店で、隣の人の会話なんかが普通に聞こえるくらいの距離感で、仕事は何してるだの、とか、1年以内には結婚したいだの、ふたりでこれくらい稼ぎたいけど、いけますか?みたいな話をしてましたからね。

うーん、鋼メンタル。

なお、この人が前の妻なんですけどね、みたいなオチはありません。

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嫌な思い出であれ苦しかった日々であれ、それを昇華できる、美化できる人という方は、とても素晴らしいと思います。

私の場合は、どんどん膿んでいきます。そして、その出来事を思い出すと、当時の感情まできっちり再現されるという親切仕様(これが、よく言われる「フラッシュバック」と呼ばれる現象であることは、つい何年か前に知りました。)。

こんな思いにとらわれて、得することは一個もないので、さっさと供養なり浄化なりをしたいのですが、その方法が未だにわかりません。
よく言われる、時間が解決してくれる、ということはあまりないな、と思っています。
まあ、そもそも思い出すこと自体がそれほどないので、あまり支障はありませんが。

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緒乃さんも、配信者としての、またパブリックな存在としての「緒乃ワサビ」を演じていらっしゃるからこそ笑って話していられる、というものが少なからずあって、素のオノさん御本人としては、本当は内心、未だ忸怩たるものがあるのかもしれません。

どんな人であれ、人の心の内側は繊細です。他人が笑いながら土足で踏み込んで良い領域ではありません。

私自身にも、自分から面白おかしく話したりはしても、人に興味本位で触れられるのは嫌だなぁという面はあります。とかいいつつ、冒頭のようなSSを書いてしまう私はカス人間です。

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次回テーマは「2023年」。今年はちょっとだけ物を書くことが習慣になって、少し世界の見え方だとか、物事の捉え方だとか、アウトプットへの意識に変化はありましたが、総括すると、停滞の1年でした。

歳を重ねる、ということの明白な負の一面(端的に、体調・体力面)を直視させられた、とでもいうべきでしょう。

いまの緒乃さんより少し若い、32~33歳くらいの頃の私は、もちろん苦労もありましたが、それでもなお良い方向に転がっていたというか、万能感とか無敵感に近い感覚すらありました。

しかし人間、いつまでも強くて正しくて、とはいかないものです。生物のいち個体として、衰え弱くなっていく自分を認め、折り合いをつけていく時期なのだろう、とも思います。
良かった頃の自分を思い出して、それと比較するのも、意味がありません。

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納豆の話から美意識の話もありましたが、これは自分自身の生き方とか、あとは年齢(社会的身分とか社会的な立ち位置)とかの関係から、結構思うところもあって、別の機会に別の話を絡めながら書いてみたいな、と思います。

次回の配信日は12月20日ということで、年内最後の配信です。そんなわけで、次回の配信も、楽しみにしています。

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