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1回の茶葉で5番煎じくらい飲める中国茶のお店が実質飲み放題だった話

こんばんは、酒を飲みすぎて膵臓の3分の2が壊死した者です(正確性を重視した挨拶)。

先日、友達とお茶をしばく際に初めて中国茶のお店に行きましたらなかなか面白い体験だったというお話です。

人生の半分を「人と会う=酒を飲む」という価値観で過ごしてきたので明るくないのですが、通常の大人の会合というのはランチをしてそのあと茶をしばく、というのが定石らしいです。私は生粋の根暗、コミュ障、人見知りであると自負していたので長らく「酒も飲まずに人と喋れない」という強迫観念があったのですが、謎の勢いとか全能感でごまかせないだけで別に酒飲まなくても普通程度には喋れることが最近わかりました。気付かせてくれた友人に多大な感謝を申し上げます。

で、その日は目白でランチをして2軒目の茶屋を求めていたところ、「こんなところに中国茶の店があるじゃん。興奮してきたな。ちょっと入ってみるか」ということに相成ったのがこの「中国茶房 一期一会」というお店でした。

中国茶の専門店なんて行ったこともないし、どういうもんかも全くの謎でした。なんか「白茶」「青茶」「黒茶」みたいな聞いたことない種類のお茶がいっぱいあって、「緑茶」「紅茶」みたいな聞いたことある種類のお茶もある。なんのこっちゃわかんなかったんですが、あとで調べたら発酵度で分類が変わるそうです。

伊藤園のサイトより)

面白いのはその飲み方です。まずテーブルにお湯がたっぷりのポットと急須が置いてある。

中国茶スターターキット

急須にお茶っ葉とお湯入れるのはご家庭のお茶の飲み方と同じですが、中国茶は「一煎目は捨てる」というのが作法です。お店の人が作ってくれたんですが、捨てる用のお茶をもう一つの急須や茶碗にビシャビシャぶっかけて茶器をあっためることに利用していました。上の写真の急須置いてある台に穴があいてますが、その下には捨てられたお茶たちが眠っています。

なんでそんなもったいないことすんねんと思ったんですが、茶葉についたゴミとかを洗い流す目的でそうするようです。米のとぎ汁みたいな。まあ現代の製造工程だとゴミとかないし、なんなら一煎目を捨てるのはおいしいとこ捨てちゃうだけみたいな話もあるようですが。ともかくそれが中国茶のお作法なんだなと知ってへーっとなりました。(茶葉をお湯で一度開かせるとかの目的も一応あるらしいです)

4種類のお茶を頼みました

「このお茶は100度のお湯、こっちは80度のお湯」とかの指示も受けます。そんで抽出した「一杯目の二番煎じ」がこれ。

なるほど、中国茶と言っても紅茶や緑茶などはその名前から想像した通りの味がする。一方で香りのよさに特徴がある感じのようです。味に幅があるので飲み比べするのが楽しい。「中国茶味」という1種類の何かがあるのかと思ってたけど、緑茶だ紅茶だジャスミンだプーアルだとめっちゃ多様なお茶文化が中国にはあり、それらを総称して中国茶と言ってるだけなんですね。

お茶請けは全部サービス。すごい

そんでなんかサービスで大量のお茶請けが出てきました。飲茶メニューみたいなのも別で色々あったんですが、こんなにあったら頼むやついなくなるのでは、と思った。色んなお茶を味見しつつ甘いのやしょっぱいのをポリポリやる永久機関が完成する。桃のおまんじゅうみたいなやつもホカホカでした。

しかも中国茶のすごいところは「四~五番煎じくらいまで飲める」ところです。貧乏性なので家で紅茶飲んでるとつい1個のティーバッグで2回も3回も飲んでただのお湯になりますが、中国茶は公式でそれが許されている上にちゃんとお茶の味がする。1人前1500円前後するので最初「結構いい値段のお茶だな~」とか思ってたんですが、こんだけ楽しめると考えたらむしろ安い。2~3時間くらいこの1杯でいけたし、なんならまだ粘れた。実質無制限飲み放題と言えるでしょう。すごいぞ中国茶。

色んな味のお茶と色んな味のおつまみを飲み食いし、「あ、めっちゃ飲み会だこれ」という感覚を味わいました。飲茶には喫食の喜びやくつろぎ、酒とは違う豊かさがありました。全国の迷える膵無しのみなさまに中国茶会、おすすめです。

以下、マシュマロ返信です。


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