私が高校生だった時の不思議な実体験です。　　

可愛いモノノケが出てきます。

金縛りには遭いますが、怖くないお話です。

そのモノノケはざわざわと音を立てて移動する、

ちょうどススワタリのようなモノでした。

ただしススワタリと違って、

小さなススワタリ達が皆で動いているのとは違い、

大きな塊りで一つのモノノケのようでした。

ある晩のこと、私は金縛りに遭いました。

私のベッドは左側を壁にくっ付けていたのですが、

左の壁の向こう側からざわざわと音を立てて

何かが近づいて来る音がしました。

全く怖さはありませんでした。

左の壁の向こう側から来たモノは、

私の身体の上を移動して行って、

私の右足にちょこんと座りました。

それは本当に可愛らしい座り方でした。

しばらくすると、またざわざわと音を立てながら

そのモノは右方向へと抜けて、消えて行きました。

金縛りは解けました。

朝起きたら母に体験した全てを話しました。

すると驚いたことに母も、そして姉も

このモノノケの存在を知っていたのです！

「可愛いよね！」「うんっ、可愛い」

そんな風に盛り上がったのを覚えています。

ちなみに私の実家は新しく、現代的な建物でした。

（また会えたらいいな）

そんなトトロの世界観に浸っていた私ですが、

次の晩のこと……。

また金縛りに遭いました。

（モノノケちゃん？！やった！）なんて思っていたら