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2022年の音楽【総合インパクト編】

はじめに

2022年間ベストアルバム企画みたいなのをやりたかったのですが、個人的に聴いたものでのベストより、いろんな方の記事を見て発見することの方が多く、今年は趣向を変えて書いてみることにしました。

総合インパクト編

総じて、幅広く高い評価をされていると感じた、知って聴いて驚きがあったり知見が広がった、のようなものをいくつか紹介してみます。今回は、むちゃくちゃベタなラインナップです。

宇多田ヒカル / BADモード

既に聞いたことがある曲が多いのでどうなるかと思っていましたが、驚くほど完成度が高くてビックリしました。

良い意味でJ-POPという感じがせず、洋楽というかジャンル関係なく心地よいアルバムという感じです。感覚的に同じようなことを書かれているいる方も多く、言葉にするのは難しいですがとても同意できます。

宇多田ヒカルさんは世代的にもしっかり被るのですが、あまり熱心には聴いてこなかったところがありました。活動再開後のFantôme、初恋、そしてこのBADモードを通して、とてつもない才能を痛感しています。どんどん、自由に自分の音を出せる環境にシフトできたのかもしれません。

文字通りインパクト大の素晴らしいアルバムでした。

ALONE / OMSB

いろんな年間ベストアルバムを拝見してる中で知ったアルバムです。とにかく言葉のパワーに圧倒されました。

歌詞にエミネムを聴いてたというエピソードも出てきますし、そういう雰囲気寄りのhip-hop、rapのサウンドでもあり、普段なかなか聞かないジャンルでしたが、洗練されている部分も光り、こういう音楽も良いなと思わせてくれた作品です。

苦手意識がある方も「ALONE」というタイトルに反応する方は聴いてみてほしいかもです。

余談:英語がわかったら、Kendrick Lamarとかもっとすごく聴いてただろうな、とか思います。rapはやっぱりメロディ的な要素より言葉が強いジャンルだと思います。

Bad Bunny / Un Verano Sin Ti

Spotifyで世界再生数1位というインパクトで聴いてみました。そして聴いてまたびっくり。カッコいい洗練された音楽みたいなのを想像してたら、ラテンで陽気な感じでした。どうして1位なんだろう?と(失礼)。日本ではほとんど聴かれてないというのも納得。

ただ、このアルバムに限らず、聴いていると心地よくて、流していると陽気で楽しくいられる音楽はすごく求められているのかも。迷ったら再生するって感じが想像できます。

余談 : いろんな国の音楽がたくさん聴かれていて、UK、US偏重じゃなくなってきているのにも驚きでした。サブスク時代らしい!

Beyoncé / RENAISSANCE

作品の良さだけでなく、これまでのビヨンセさんのことを知っていればいるほど、年間ベストに挙げることも多くなるのではと思います。

前作『レモネード』から6年経っており、その作品の硬すぎる殻を見事に破っていること。タイトル通り解放のアルバムです。

新たにハウスミュージック寄りのサウンドになっていますが、チャラすぎたり呑まれたりせずに、しっかりと成立して自分のものにしている、そういう諸々も含めてインパクト大だし、良さを感じました。

いろんな方の年間ベストの内容がかなりバラバラの中で、このアルバムは上位で見かける回数がすごく多かったのも納得。

余談 : ひとつのアルバム、ひとつの曲、としてだけではなく、それに関する背景が評価に影響する、というのはどうしてもあります。知識は人それぞれなので、聴いてみて好きと感じた音楽を聴くというスタンスが自然だし、他者の評価に影響されすぎなくても良いと思っています。

Harry Styles / Harry’s House

こちらもOne Direction時代からソロになっての背景とやらをどの程度把握しているかも関係してくるのかとも思いましたが、聴いてて心地よかったのと、4曲目のAs It Wasのイントロが流れてくるタイミングで「あ、これは特別な良い感じのやつだ!」となったので載せました。

同じように良作が本当にたくさんあり、その中からベスト的なものを選ぶのはとても大変だ、と感じます。上記のバックボーン的な立ち位置とアルバムの良い部分が目立つところでこちらを上位にする方も多そうと感じました。

おわりに

実際、インパクトはなくても、これも良いあれも良い、でも決定的な決め手に欠けるだけという音楽がたくさんあって、多様化をひしひしと感じました。ある人のベストが、また他の人では全く入ってないなんて現象、多々ありました。本当に、好きと思えたものを聴いてればOKって時代なんだと思います。

スペインのROSALÍA / MOTOMAMI
Kendrick Lamar / Mr. Morale & The Big Steppers
Taylor Swift / Midnights
The 1975 / Being Funny in a Foreign Language
などなど、総合インパクト編に入れても全然いいじゃんという良いアルバムも曲もたくさんあるのですが、キリがないので区切りをつけて思い切って絞ってみました。

また、MUSEやレッチリ等、大御所の新作をベスト企画で、そんなに見かけなかったのにも驚きを感じました。たまたま?純粋に音楽への評価にシビアになっているのかも?

さておき、次は「個人的に勝手に好きなだけ編」とかも続けてやりたいですね。