深読み
深読みって?
僕は昔から、人の顔色を窺い過ぎてしまうたちだ。
たとえば相手のメッセージの雰囲気とか、友達に言われた何気ない言葉の意味とか、大人数でいるときに静かにしてる子の顔色とか。
「深読みしすぎだよ」とよく言われる。「本人はたぶんそんなこと思ってもないよ」と。でも、本当にそうだろうか?
そもそも、深読みって何だろう?
なるほど。でも個人的には、自分の深読みは「本人の意図しないところまで」とは言えない気がしている。
あながち間違ってない
こう思ってるのかな、って、あながち間違いではないことが多い気がする。
たとえば、「つまらない、めんどくさいと思っていそうだな」とか、「今の言葉、刺さったんだろうな」とか、「僕のこと、気に入ってくれているんだろうな」とか。
もちろん自分の思考の癖もあるだろう。ある人の発言や行動が自分にとって印象に残るかどうかは、これまでの自分の経験や考え方に依存する。
でも、他の人にとっては気になることが自分にとっては気にならない場合はおいといて、自分にとって気になることをする人って、本当に何も考えていないのだろうか?
あることについて気になって仕方なくて、後日謝ったときとかに、「そんなこと思ってもなかったよ」って言う人もいる。本当にそうなのかもしれないけれど、自分は、少なからずそう感じさせたのだと思うようにしている。というか思っている。人って案外わかりやすいから。
うまく使うために
「深読み」に関しては、めんどくさいとか気にしすぎとか、するべきじゃないという論調が目立つ。たしかに疲れるし、相手になんでも伝えていたらめんどくさいと思われるだろう。本当に的外れなこともあるかもしれない。
でも、悪いことばかりじゃない。乗り気じゃないな、とか、楽しそうだな、とかもわかるから、気遣いができるタイプと言えると思う。気持ちを察するのが苦手な人からしたら、羨ましい特技かも。
それに、深読みの癖はやめろと言われてやめられるものじゃない。だからこそ、うまくこの特性を使っていきたい。
気にしすぎもよくない。適度な反省会と、切り替えの力が必要だ。
「深読みさん、繊細さんは完璧主義だ、もっと肩の力を抜きましょう」
よく聞くフレーズだ、そんなことはわかっている。でも「肩の力を抜く」ってなに?どうやって?
僕の場合は、本当に大切なものを考えることが役に立った。
あの人に言ったあのセリフ、気に食わなかったかな。あの子のお誘い、また断ったから嫌われたかな。
一歩引いて考えたら、だから何?って話だった。僕はそう思ったからそう言ったし、別に会いたくないと思ったから断った。みんなとうまくやるなんて不可能だ。自分にとって大事な人は誰なのか、本当に自分を大事にしてくれている人は誰なのかを考えたら、そんなこと気にするよりも彼女の誕生日のプランを考えたほうがいいと気づいた。
こういう葛藤を経て僕は今、この「深読み」の力を誇りに思えている。そしてこの力を、自分を大事に思ってくれている人たちのために使っていきたい。
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