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アンチエイジング〜鍵は◯と◯◯と◯◯~腸活ラボマガジンVol.7~

アンチエイジングと聞いて何が大切かわかりますか?

答えは、酸素温度です。
なぜだかわかりますか?これらはすべて共通することがあります。
そうです。酸化です。どれも酸化に関することです。

まず光ですが、なぜ光?と思った方もおられるかもしれません。
光酸化という言葉をご存知でしょうか?高校の化学で習ったことを覚えている方もおられるかもしれません。
なぜ光で酸化するのか、答えは、光がエネルギーを持っているからです。
光による酸化には、光酸化光増感酸化があります。


食品の光酸化と光増感酸化の仕組み https://www.taiyokagaku.com/lab/antioxidant_learning/02/

光酸化
光酸化とは、紫外線などがもつ光エネルギーによる成分の直接的な酸化反応のことを指します。酸化する物質としては、脂質やタンパク質、β-カロテンなどの色素成分、シトラールなどのフレーバー成分があります。

光増感酸化
光増感酸化とは、光増感物質が特定の波長の光エネルギーを吸収し、活性酸素を発生させることで進行します。紫外線の少ないLED下でも起こる可能性があります。
光増感物質には、ビタミンB2、野菜などに含まれる葉緑体のクロロフィルなどがあります。

ビタミンB2(リボフラビン)の構造式 https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0529-4q.pdf


クロロフィルaの構造式 https://photosyn.jp/pwiki/?%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%ABa

酸素
これは、皆さん、ご存知の通り、酸素があるからこそ僕たち好気呼吸をする生き物は生きていますが、諸刃の剣である酸素を使ってしまった以上、酸化=老化は避けられません。ですが、抗酸化作用のある食べ物やスキンケア商品はたくさんありますのでうまくそれらを活用していくのが大切ですね。

温度
酸化の反応、つまり、食べ物や化粧品が酸化して、せっかくの抗酸化作用のある物質がなくなってしまうわけですが、その酸化反応も、大きくみると化学反応のひとつなわけです。そして、化学反応の速度は、温度が増すにつれて増加します。

反応速度定数と温度の関係 https://www.chem.kindai.ac.jp/laboratory/phys/class/reaction/temp.htm

一方で、これが酵素反応だった場合は、途中で酵素=タンパク質が変性(卵がゆで卵になるようなもの)してしまって、反応速度が減少してしまいます。

酵素反応の場合の反応速度と温度の関係 https://www.chem.kindai.ac.jp/laboratory/phys/class/reaction/temp.htm

脂質の酸化
脂質の酸化とはどのようなものでしょうか?酸化は、脂質内で二重結合をもつ多価不飽和脂肪酸が空気中の酸素と結合することです。また、油脂の主成分トリグリセリドが加水分解して脂肪酸が生じることも含まれます。これは酸価(AV)として表されます。
脂質が酸化してしまうと、まず脂質ヒドロペルオキシドが発生します。これは過酸化物価(POV)として表示され、食品衛生法で超えてはならない数値が決められています。ここからさらに酸化が進むと、アルデヒドやケトン、アルコールなどが生じて、特有の匂いや味を生じます。
そして、先ほど、光酸化についてお話ししましたが、なたね油とこめ油、大豆油を無色透明のガラス瓶に入れて、25℃で暗所と明所で8週間保存しました。その時にAVとPOVを測定して酸化レベルを見た実験があります。

油脂の酸化と光の影響 https://www.aichi-inst.jp/shokuhin/other/up_docs/news2208-2.pdf


結果としては、暗所では、AV, POVともに大きな変化はなかったものの、明所に置くと、AVはそこまで大きな変化がなかったものの、POVでは、なたね油と米油が2週間、大豆油が4週間で安全性ラインの30 meq/kgを超えました
ここから、蛍光灯によっても、光によって酸化=劣化が進むものの、光が当たらないようにすればかなり劣化は抑えられることがわかりました。
また、大豆油の劣化が遅かった理由は、ビタミンEの含有量が多いからだと推測されます。
腸活的にもに日ごろからおすすめしているエクストラバージンオリーブオイルなどについても、遮光ボトルに入っていることが確認できるかと思います。

エクストラバージンオリーブオイルの遮光ボトル

タンパク質の酸化
タンパク質も酸化します。具体的には、システインやメチオニンなどイオウを含むアミノ酸が酸化しやすいです。これらのアミノ酸は、ジメチルジスルフィドやジメチルトリスルフィド、メチオナールなどの刺激性のある硫黄化合物を生じます。

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