昨今メディアなどでも「腸内細菌」が注目され始め腸内細菌を増やす食品やサプリメントが多数店頭に並ぶようになりました。

なかでもより注目を集めているのが「デブ菌」の存在です。
〈デブ菌が腸内に住み着くと太りやすい体質になるためデブ菌を減らしましょう！〉そんな情報を最近見かけます。　

＼＼＼しかしデブ菌を減らすのは大きな間違いです／／／

デブ菌は身体に悪い影響を与えるどころか良い影響を沢山与えてくれます。さらにはデブ菌が減少することで「生命」に関わる問題へと発展します。

○デブ菌＝ファーミキューテス門○

デブ菌と呼ばれるのは「ファーミキューテス門」という腸内細菌の一種です。

ファーミキューテス門は善玉菌と悪玉菌の両方に属さない
「日和見菌」と呼ばれる腸内で最も多い勢力に属する細菌です。

そのファーミキューテス門が「デブ菌」と呼ばれる理由は
《食物の分解能力が優れている》
からです。食べ物の中でも「食物繊維」と「多糖類」は分解しにくいため腸内を腸内細菌の干渉を受けずに素通りしてしまいます。　

しかしファーミキューテス門は分解能力に優れているため「食物繊維」や「多糖類」を分解しエネルギーとなる「短鎖脂肪酸」に変えてしまいます。

その分解した分だけエネルギーの吸収が増えるため俗に「デブ菌」と呼ばれるようになったのです。

ですがこの「デブ菌」と呼ばれる菌には驚くべき効果があります。それは《寿命を長くする》という効果です。

○デブ菌の存在は長寿の秘訣○

日本で長寿の方が多く住む地域として「沖縄」「京都」が挙げられます。これら地域の方々の腸内細菌を調べるとファーミキューテス門が多く存在することがわかりました。

さらにマウスを用いた研究では
片方には「デブ菌」が多く含まれる餌を与え
もう片方には「ヤセ菌」と呼ばれるバクテロイデスが多く含まれる餌を与えたところ「デブ菌」の多いマウスの方が寿命が長いという結果がでました。

つまりデブ菌の存在は生命をつなぎ《長寿の秘訣となる》ということです✨

○デブ菌は筋力を増やすのに不可欠○

またデブ菌の中には「スーパー腸内細菌」と呼ばれる「酪酸菌」も含まれます。

酪酸菌が分泌する「酪酸」には筋肉の増加を助けたり、栄養素から筋肉のもとになる「アミノ酸」を合成する働きがあることがわかっています。

そのためデブ菌の存在は筋肉をつけるためにも不可欠な存在となります。

近年、高齢社会の時代を向かえ介護の拡充がより求められるようになりました。

高齢者で介護が必要になる理由として多いのは

・脳血管疾患
・高齢による衰弱
・骨関節疾患
・転倒

です。この中でも脳血管疾患以外の3つは筋力低下を引き起こす「サルコペニア」が原因となる事例です。

筋力低下は「生活習慣・環境」にも大きな影響を与え間接的に寿命の短縮に関わります。

そのため筋肉をつけるのに有効なデブ菌の存在は介護予防にもなくてはなりません。

○デブ菌の存在は生命に直結する○

デブ菌という散々な呼称をつけられた「ファーミキューテス門」とい腸内細菌ですがこの存在は生きる上でなくてはならないものです。

もともと肥満をもたらす原因となるのは「デブ菌」のせいではなく自己の「生活習慣」です。

「運動不足」「睡眠不足」「高カロリー食」が腸内の不調を引き起こしデブ菌をデブ菌として働かせてしまうのです。

それらを考慮すると「ファーミキューテス門」は増やすべき腸内細菌です。身体を不調に誘うどころか身体の生命活動の基になる重要なパートナーです✨

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