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私は不倫をしていた。55話:自転車

自転車の納期が近づくにつれ、必要物品を買いあさる癖がついた。
ロードバイクという乗り物は実は小物に金がかかるということが分かった。これも不倫同様(!?)、かなりの沼だ(笑)

例えばメンテナンス用品と安全装備(ヘルメット等)だけでも大体3万くらいかかる。さらにウェアや靴、手袋にライト、さらには飲み物用のボトルまで含めるととんでもない金額が一瞬で溶けていく。
ウェアとか極薄のピッチピチなのに、上下で3万近くするのはなぜなんだ!?
ユニ〇ロとかに作らせれば実は5000円くらいで出来たりするんじゃないかと疑ってしまうほどだ。しかも、日常遣いは出来なくて基本自転車に乗るときしか着ない服だ。なので相当の覚悟がないとお勧めすることはできない汗

一番びっくりしたのが、なんとペダルが付属ではないとのことだった。
なんでも、こういう競技志向の自転車の場合ペダルには好みがあるらしく、そのためあえてつけないで売っているそうなのだ。
そして、私の選んだペダルはなんと靴とセットだと5万を超える。
マジか…と引いた人、あなたは正しい感性を持っている。こっち側には来ないほうが良い。

それはともかく、単に暇つぶしと寂しさの埋め合わせに勢いで契約してしまったが本体が手元に来る前にすでに埋め合わせられている現実に気づいてしまった。見たくないほど散財はしているが、まあ必要経費だろう(笑)
というかこれ、恋愛から超遠ざかっていく趣味なのでは?
絶対、ロードバイク乗ってる人を魅力的に感じる女子少なそうだし。
なにせ、日焼け・汗臭い・ピチピチユニフォームの三点セットだ。一般的な感性の女子には理解しがたい領域かもしれない。

まあそれは目をつむるとして、恋愛したい欲求とスポーツに生きたい欲求の二つが交差している。両方取って楽しんじゃおうにも体は一つだ。
よし、自転車をほどほどにして恋愛を進めよう。
今は恋愛しているわけではないが、実は結構充実している。楽しい日々を過ごせているし、寂しさに打ちひしがれることも少なくなってきた。
何なら橘さんのことを良い思い出話として話せるようになってきた。
これは僥倖であり、良い方向に向かえている。
自転車の事、彼女に話したらなんていうだろうか。きっと笑って、「楽しそう、私も乗るー。」とか言ってくれそうだ。まあ叶わぬ夢ではあるが、妄想だけなら迷惑はかけない。

いつかできる彼女につい言わないでおけるよう、今のうちにnoteに思い出話を書いて発散しておこうと思った。

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