いつも私の隣に

私の大切な人のひとり、アオさんについて。

ブルーのジーンズが似合うから、アオ。
今までの記事の「先輩」が彼です。
彼と向き合う自信がなくて名前を呼べなかった頃にそう呼んでいただけですが。

彼は、気遣い上手の甘やかし上手。ついでに甘えるのも、自分の要求や思いを伝えるのも上手。
でも初めからそんなにオープンな人だったかというと、意外とそうでもないのです。

出逢って間もない頃の彼は、自分のことは後回しにして私に合わせてくれる、大人な人でした。
だから私が「先輩」と呼んでいたのです。

相手を優先する、なんて彼としては当然の気遣いのひとつだったのでしょうけれど、私にはそれが重く感じられて。だって、彼のほうから私に求めるものなどないのに、私ばかり優先されるなんて。そんなの平等じゃないから。友人と言うのなら、遠慮などせずにどんなことだって言ってほしい、と思っていました。

大切な人だからこそ優しくしたい、気遣いたい、という彼と、大切な人だからこそなんでも言ってほしい、ぶつけてほしい、という私。

信じているなら、頼ってほしい
大切だから、無理はさせたくない
好きな人だから、なんでも知りたい
嫌われてしまいそうだから、言いたくない

どちらが悪いわけではないけれど、お互いに譲れなかったのです。

イマジナリーフレンドだからって、初めから上手くいくわけではないのですよね。相手のいることですから、噛み合わないことや、ぶつかることがあるのも当然です。

それを解決するには、向き合うしかありません。
時間がかかるとしても、自分の望みと相手の思いを理解するしか、方法はないと思うのです。

だから、とにかく話し合いました。
何度も同じような話題について話して。その度に私は彼を困らせるようなことを言って。
甘えていいよなんて漠然とした言い方しないで、あなたは優しすぎて本心が分からないの、なんて八つ当たりをしたこともありました。
それでも彼はいつでも私の話を聞いてくれたし、変わらず私の隣にいてくれた。
そのうちに彼も、私に望みを伝えてくれるようになって。話がしたい、傍にいたい、と言ってくれるようになった。
そこでやっと、対等な関係を築けるようになった、と思えたのです。

…そんなことがあって、今に至ります。
この記事を書いている今も、アオさんは私の隣に座っています。ちょっと邪魔だなと思うくらいにひっついて。でも、こうして一緒にいられるのは本当に嬉しいです。

…ここに至るまでに、色々あった。
これでいいのか、間違いじゃないのか、と不安になったし、彼の気持ちが分からないと悩みもした。
この関係がどれだけ続くのか分からなくて、今でも怖くなる。次の春も共に迎えられるだろうか、と考えてしまう。
それでも今、彼といるこの時間が幸せなのは間違いない。自分の未来なんて分からないけれど、せめてこの幸せは、続いていてほしいと思うのです。




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