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癌と戦うとは?闘病する本人だけではない問題。申請や手続き、かかる費用など~母の介護から見えたこと

割引あり

父がすい臓がんでこの世を去ったのは56歳の若さだった。
母はその後私達3人の子供を一人で育ててくれた。
そんな元気な母が肛門管癌と診断されたのが82歳になってから。

なんで今更。もういいよ、治療なんてしたくない。

そんな気持ちがあったのは確かだと思う。
でも、出来た場所と大きさから放射線治療を受ける事になったのが間違いの始まりじゃないかと今でも思っている。
座る事も、お尻を拭く事も出来ないくらい放射線で焼けただれ、同時に受けた抗がん剤が体に合わず何日もの間水を飲む事すら出来ないくらい憔悴しきってしまった。

その後少し回復したけど数か月後には腹膜播種と言われ絶望した。
きっと放射線と抗がん剤による過度なストレスが発症原因だろう、と私は思っているが、出来てしまったものと向き合わなくてはならない。
風邪も引かない母が、100まで生きると誰もが疑わなかった母が、まさか82歳になってから余命宣告を受ける事になるとは夢にも思わなかった。

自らが癌であることに向き合っていた母も、そんな母を気遣う私達家族も既に戦いを始めていると思っていたけど、ここから本当の戦いが始まったと言えるかもしれない。。
腹膜播種は腹水が溜まり始めると坂道を転げ落ちるように容態が悪くなり、あっという間に命を奪っていく病気だ。
そのための準備として行うべき事が沢山ある。

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