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FRB利上げペース鈍化の思惑、ドル・円は149円台へ

10月27日のNY為替・原油概況 ~ インフレ抑止の兆しと中東情勢の緊迫感~
2023年10月27日のニューヨーク外為市場でドル・円は、前週末の150.07円から149.52円へ反落し、引けた。
この日のドル・円相場の下落は、以下の2つの要因が主に影響したと考えられる。

  1. 米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注視している米9月コアPCE価格指数が前年比で鈍化基調を維持したことによる利上げ終了の思惑

  2. 中東情勢の緊迫感の緩和による安全通貨としての円買い

米9月コアPCE価格指数は、前年比7.5%と、8月の8.6%から低下した。これは、インフレ抑止の兆しとして受け止められ、利上げ終了の思惑が強まった。
また、中東情勢は、イスラエルとハマスの衝突がきっかけとして緊迫感が高まったものの、局所的な対立にとどまっており、供給の下振れリスクが現実となっていないことが、原油価格の下落につながった。
今後の展望
今後のドル・円相場は、FRBの11月会合での利上げ判断や、中東情勢の行方が注目される。
FRBが利上げを継続する可能性は依然として残されているが、インフレ抑止の兆しがみられることから、利上げペースの鈍化が予想される。
また、中東情勢は、イスラエル軍がガザ地上部隊を拡大したことで再び緊迫感が高まっている。
これらの要因を踏まえると、ドル・円相場は、当面は149円~150円のレンジで推移する可能性が高い。

怜音 カルロス

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