これは僕が高校の時の話で、今から5年ぐらい前の出来事だ。

僕の高校は武道が有名で、相撲部と空手部があり、たまたま僕のクラスに空手部と相撲部の主将がいた。

おそらく戦闘力では、僕のクラスが1番強いだろう笑

しかしある日の放課後、事件は突然起こる。

元々相撲部の人たちは周りからデブネタでいじられる時がたまにあり、いつもならどうってことないのだが、その日は違った。

空手部 : 「ちょっとお前デブすぎるから俺の席の後ろ通らないで」

この一言に相撲部がブチギレる

相撲部 : 「お前ヒョロヒョロのクセにイキってんじゃねぇよ。吹っ飛ばすぞ」

そこから2人ともボルテージが徐々に上がっていった。

その2人はどちらも全国大会出場者で、メチャクチャ強く、素人が喧嘩したら一瞬で負けるだろう。

しかし僕はワクワクしていた。

空手と相撲の全国常連出場者、クラスでもどっちが強いか話題になっていた。

初めは強めの言い合いをしていただけだけど、空手部の方がパンチの構えをして軽くお腹をパンチする。

空手部の方は鼻から殴り合いの喧嘩をするつもりはなく、少しからかっていたぐらいの気持ちだった。

するといきなり相撲部の方が、空手部を掴んで思いっきりぶん投げた。

空手部の席は1番前の席だが、1番後ろのロッカーまでぶっ飛んで、ロッカーに当たった「ガシャンッ」という音だけが教室に鳴り響いた。

空手部は一瞬で戦意喪失。

その場にいた僕は「人ってこんなにぶっ飛ぶんだ」とびっくりして、立ったままだった。

そもそも体格が違いすぎる。

空手部も70キロぐらいあったが、相撲部の方は130キロで2倍ぐらいある。

しかもその相撲部の主将が絶対勝てる気がしないという人は、180キロあるらしい。

もはや人間じゃない。

これがもし「本物の力士に掴まれたら死ぬだろうな」と感じた。