番外編:プレイヤーの思考を疲労させるには?

昨日のヴェルディ vs マリノス戦、盛り上がりましたね!奇しくも31年前と同じスコアでの決着。

そんな中、ある選手は1試合中に4回もポジションチェンジがあったのをご存知でしょうか。

マリノスの山根選手の記事がアップされていて、それを読んで知りましたが、1選手が試合中に4つのポジションをこなすというのは、かなり大変だろうなと。それでも、選手にとって頭を鍛えるには最高の状況と言えます。

これまで、自分の記事で「理想のポジションについて」と「ポリバレントな能力」について考えを述べてきましたが、やはりプロの世界も同じ方向に向かっているのかなと。

ポリバレントな選手は、そのレベルが中途半端だと、ある意味器用貧乏な扱いになりがちですが、その壁を越えると唯一無二にちかづいていくと思っています。

その最たる例は、「大谷翔平」でしょう。

野球では投手と打者は役割も動きも全く別なので、二刀流の選手側としては、動作の切り替えは特に混同せず行えるのではないかと想像していますが、サッカーの場合、ポジション毎の役割の違いがあったとしても、プレーに関わる身体の動作が大きく変わるものでもないので、如何にポジションにおける役割を理解して対処するかの頭の切り替えが出来ている必要があります。

ただ、私はこの頭の切り替えは、真に目指すポリバレントな選手像からすると必要のないものだと思っています。

どんなポジションにいても考えることは常に同じで、あとはその重みが変わってくる程度と。

なので、今の固定されたポジション毎のプレーをやっていると、考える力が衰えてしまうと思っています。もっとポジションを変えた練習や試合を通して、自分の中で考えなくてはいけないことを増やすべきです。

特に頭の柔らかい高校世代は、プレーの強度を上げるだけでなく、思考に対する負荷を上げたトレーニングを増やすべきと思っています。

よく、息子が急なポジション変更でどう動いていいか分からないと言ってた時期があり、それを聞くと、まさに今が思考を鍛えるチャンスだねと伝えていました。

動きが分からないという事は、相手、味方、自分、そしてゴールに対し、適切な動きを理解できていないという事なので、ここは理解力の問題なんですよね。

こういうのは、慣れたポジションだとしても常に発生していて、その発生頻度がポジションを変える事で一気に増えただけの話なのです。

どんなポジションだろうと、ボールを取られず、味方に繋ぐか自分が捌いて、自分のゴールから遠く相手のゴールに近づくためにどういう動きをすればいいかという事になるので、ポジションが変わろうがやる事は本来変わらないはずなのです。

それが出来ないというのは、無意識に必要ないところを思考から排除しているという事になる。

それは、思考から動作に最短時間で繋ぐには良い考えですが、思考力が鍛えられないままになってしまう。

もっと積極的に思考力を鍛えるには、あえて考えなくてはならない状況に身を置くしかない。

それがポジション変更なのです。

もちろん、動作自体にまだまだ課題がある選手だと、思考から動作自体にロスが生まれてしまうので、すべての選手に必要な事とは思っていないです。

思考力を鍛えるというのは、ある意味世界観を広げるという事だと思うので、この辺の事は以下の記事に書いてるので立ち寄ってみてください。


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