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【2/8追記】2月は希少がん啓発月間です!

※本記事の終わりに「希少がん対策」サイトのリンク先などを追記しました(2/8)。

これまでの記事はすべて基本
で、ぜひ知っていただきたい内容ばかりでした。各テーマが一周した段階でマガジンを作成・整理し、二周目として発展の内容を織り交ぜる中で「希少がん」にも触れようと考えておりました。

そして、このタイミングを選んだ理由。それは、毎年2月が希少がん啓発月間だからです。

「希少がん啓発月間 RARECANCERS Awareness Month 2023」を開催します!

期間:2023年2月1日~2月28日
オンラインライブ:2023年2月11日(土)13時〜14時半
配信URL:https://youtu.be/X_rURIm0rhI

日本希少がん患者会ネットワークHPより

他の方のnote記事をご紹介します。
「マガジン」にも入れました!

以前からimasaito1280mさんの記事は読ませていただいておりました。がん以外の記事も素敵ですが、上記記事の圧倒的な文章量、そしてご自身の経験を踏まえつつ必要な情報も記載し、客観的な姿勢を崩されない、そんな記事です。強い想いが込められた記事です。

私には到底書けそうもない内容ですし、立場も違いますが、問題意識や思考は一緒だと勝手に思っております。


ここからは、私個人の意見です。
(以下「症例数」とは患者数のことをいいます)

私自身が、身内が、「希少がん」だとしたら、まずはorセカンドオピニオンで「国立がん研究センター」(以下「NCC」とします)を選択します。

セカンドオピニオンまでは…」ともし思われても、「希少がんホットライン」だけでしたら通話料のみですので!

国立がん研究センター:National Cancer Center
の頭文字を取って「NCC」と表記されます。

NCCは、その名のとおり「国立」かつ「研究」という役割のもと、これまでも希少がんの治療や治療薬開発のための臨床試験(治験)を実施してきたことから「希少」であっても他院より症例数が多いです。

NCC中央病院の近くにある「がん研有明病院」は、日本最古のがん専門病院ですが、国立ではありません。臨床試験(治験)には莫大な費用がかかりますので、特に希少がんではNCC中央病院での実施が中心です。
がん研有明は、今も昔も患者のためにやるべきことをひたむきにやり続け、その成果を公開してきたプロの職人集団と私は表現しています。当院で行われている標準手術をまとめた『がん研スタイル(各種がん)』はその典型です。

愚直ながん研有明が好きです

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次に、日本にはNCCが2病院あることはご存知かもしれません。東京築地にある「中央病院千葉柏にある「東(ひがし)病院です。

「東病院」は、情熱大陸に登場した光免疫療法その他の放射線治療にも力を入れているのが特徴的です。また、ラジオ形式で旬な情報を届けてくれるがんと生きる(毎週金曜日配信)では、相談支援センターさんも大活躍です。

積極的な東病院も好きです

「やっぱり東京なんですね…」と思われてしまうかもしれません。申し訳ありません。私が謝ることではありませんが。。

ですが、時代は進化しております!
すでに記事にしましたが、セカンドオピニオンもオンラインでできるようになりました。自由診療となりますが、主治医に「紹介状」(診療情報提供書)を作成してもらい、セカンドオピニオンを受けることも選択肢のひとつにしてみるといいのかなあと考えます。

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悪性胸膜中皮腫

すべての「希少がん」について触れることはできませんが、ひとつだけ。

「悪性胸膜中皮腫(以下「中皮腫」とします)」については、兵庫医科大学病院中皮腫センター)」が国内だけでなく世界でも圧倒的に症例数が多いです。特に手術数については、NCC2病院+がん研有明の手術数を合わせてもまだ及びません。なにより「中皮腫センター」まであることが、それを物語っています。

ご記憶にあるかもしれませんが、アスベスト(石綿)が社会問題(クボタ・ショック)となりました。石綿に曝露することで、数十年後に発症するのが「中皮腫」です。かつては、造船関連などに従事されていた患者さんが多いという歴史的・社会的・地理的な背景から、「兵庫医科大学」では長谷川誠紀先生が中心となって治療をされてきました(社会問題となって石綿除去作業に従事された方の被害も予想されています…)。

東日本にお住まいの方からすると「東京を超えて西日本まで行くのですか…」となるかもしれません。

でも、やはりセカンドオピニオンはできますし、その結果手術が可能となれば「手術」だけは「兵庫医科大学病院」で「薬物療法or放射線療法」はお住まいのがん診療連携拠点病院等でも大丈夫です。詳しくは、「兵庫医科大学病院」のサイトからご確認ください

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さいごに

「手術だけは◯◯病院で、他の治療は◯◯病院」という考え方は、これまで投稿した記事でも何度か触れてきました。「中皮腫」を念頭に置いたわけではなく、また特殊な考えでもないと私は思っております。がんではなく他の疾患でも、共通する思考だと考えます。

最も重要なのは、患者さんやご家族にとっての価値観や優先順位です。症例数だけでなく、同じくらい「通院しやすさ」も大切です。「希少がん」もそう考えられるのか、例外と考えられるのかも究極的には価値観次第です。そうではない選択肢もありますよ、という内容でした。

各種がんのセカンドオピニオンについては「がん情報サービス」を利用した検索方法「セカンドオピニオンを受け付けている医療機関の検索手順も参考になるかなあと思っております。


以下追記です(2/8)

「希少がん対策」サイトです。

希少がん診療における診療ガイドラインの必要性

十二指腸がんに限らず、希少がん診療では、患者さんが診断・治療について疑問や不安を抱えることはもちろん、医療従事者も疑問や不安を抱えながら診断・治療を行っていることが少なくありません。そのため全国で統一された診療ガイドラインを作成することで、患者さんにとっても医療従事者にとっても診療ガイドラインが拠り所となり、お互いが安心して治療に臨めるようになることを期待します。また希少がんは一般的ながんと比較して治療方針の確立が難しいだけでなく、新しい治療薬の開発が行われにくい、ほかのがんでは承認されている治療薬が使えないなど、治療の開発や承認が進みにくい側面があります。診療ガイドライン作成ではその点にも注目し、未承認の治療薬などであっても効果が認められるものについては記載したり、展望や課題として記述することで、今後の新たな研究や治療の開発につながることを願っています。
希少がん診療ガイドラインの作成は症例数が少ないがためにエビデンスを導くことが難しく、難航することもあります。しかし、たとえ数が少なくても困っている患者さんがいることに変わりはありません。国や医療機関が力を合わせることで、その時ベストと考えられる治療方法をまとめることはとても大切だと思います。
…(中略)…

十二指腸がん診療ガイドラインの必要性――幅広い治療の中から適切な治療を」より
太字は加筆

「希少がん」こそ、患者さんやご家族も『診療ガイドライン』が必要だと考えます。本来は医師向けですが、該当するがん種の『診療ガイドライン』発刊後は、ぜひ読んでいただきたいです。

「希少がん対策」HPより

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