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埋もれていた能力が爆発した

スーツは着たくない
地元は離れたくない
作業服で現場仕事でいいや

その程度の気持ちで就職先を地元の製造業にした高卒K君。

どつかれしばかれながら、職人として徐々に育ち、一人前の職人になった。

田舎の数十人規模の製造業。
給料が高いわけでもなく、休日が多いわけでもない。
なんとなくその日の作業をこなし、仲よしこよしで今まで通りのことを今まで通りにやる毎日。

結婚をし、子供もできた。
30も半ばを過ぎ、ふと将来を思う。

どれだけ給料が増えるのだろう。

辞めるなら今しかないのでは。

そんなとき転機が訪れた。

様々ある会社の課題を整理し、経営の近代化が始まった。

K君は自分はどうなるのか、変革についていけるのかと不安になった。

会社のダメなところはわかるのだが、どう正せばいいのかわからない。

しかし、正し方を教わった。

感覚だけで育ったK君は、乾いたスポンジが水を吸収するように知識を身に付けていった。

社会人としての立ち振舞いから、社内での人との関わり方、組織の動かし方、人事評価の仕組み。
さらには表計算ソフトの使い方まで。

まったく新たな部署もでき、採用活動からSNSでの情報発信、商品開発プロジェクトなどもやり始めた。


私から見て、K君は今ではどんなところへでも転職してもやっていけると確信している。

K君が会社を辞めることはないだろう。
そして、会社の運命を左右するような立場で仕事をしていくことになるだろう。


もしあの時、変革が起こらなければ、K君は単なる職人として、安い給料で文句を言いながら働いていたか、転職して同じような仕事をしてはいるが、さらに安い給料で、年収500万円を越えることはなく、一生を終えていただろう。


こうやって、埋もれていた能力が覚醒するところに立ち会えたことはありがたいことだ。


そんな感じ。

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