見出し画像

体験談『はじめての海外旅行』シンガポールの思い出!

体験談 #海外旅行
#シンガポール

振り返ると、やはりブームに載せられた感じがある。いま考えてもどうして海外?と思えるが、そのときは何の違和感もなかった。そもそもは、家族にも問題があったようだ。父などは毎年海外旅行に行っていたし、それにつられて母までいく始末。そんな環境にいたのだ。

取引先の会社が、海外ツアーを計画しているという。取引額によっては全額その会社が費用を出してくれると言うのだ。こんなチャンスは無いと思うのが普通だろう。旅先は、シンガポールだった。当時の私にはシンガポールの知識は全くなく、タダで行けるのだったら、これを見逃すべくもない!そんなところだった。

*格安旅行の先駆け
いま考えても、かなりおかしい旅行だった。まず集合時間は午後の2時だという。日本の飛行場をたち、途中で台湾に立ちより、さらに乗り継いでシンガポールへ。着いたのはちょうど0時である。なんとも遅い。ホテルに着いたのは深夜一時だった。

もっと変なのが、朝6時には朝食だと言う。かなりの強硬スケジュールだ。これはかなり担当者が旅行代金をネギったに違いない。そんな考えにもなる過密日程である。当時は若かったから何の問題もなかったが、今ではこんな旅は絶対できない。

*観光地は?
⑴セントーサ島 ⑵タイガーバームガーデン ⑶チャイナタウン ⑷クロコダイルファーム ⑸マレーシアなどだが、やたらと自由時間が多かったと記憶している。こんなところも、格安旅行のためなのか…。

⑴セントーサ島。シンガポール南部(地図でいうと1番下)に位置する小島である。ここにはロープウェイで6分ほどで着いた。そして30人から40人乗りの船で出発。南国特有の日差しが照りつけていたが、途中で雨は降ってきた。聞くところによると「スコール」だと言う。わずかな時間で降りやんだ。

シンガポールは太平洋戦争で、日本人が戦った地でもある。この島には、その展示物が残されていた。シロソ砦の跡がそれだ。連合国軍が守っていた陣地、そこへ日本軍が攻め、攻略したもの。英国はマレー半島で、最後の砦を日本に引き渡すこととなった。このとき日本の司令官は山本奉文。連合国司令官パーシバルとの交渉場面を、蝋人形で再現している。

⑵タイガーバーム・ガーデン
日本ではメンソレータムなどが有名な「塗り薬」だが、世界で最も売れたのがタイガーバームだ。さまざな痛みに効く薬である。ハッカ臭のある薬で、なぜかこの匂いだけで効果があるようにも思えた。

このタイガーバームを宣伝するために作ったとされる庭園である。園内には至るところに奇妙なオブジェが飾られていた。話によると、中国の道教・儒教・仏教の説話を題材にしてつくったという。

⑶チャイナタウン
シンガポール人の4分の3は中華系の人々である。19世紀に、英国人トーマスSラッフルズが、マラッカ王から買い取ったのが、シンガポールだった。もともとは、マレー系の人たちが住んでいた土地だが、多くの中華系の人たちが入植してきた。

その中華系の人々を一カ所に集めたのがチャイナタウンというわけだ。その後に増えつづけた中華系の人たち。そのためシンガポール全土に広がったという。ここで私たちは昼食をとった。食べたのはもちろん中華料理。小籠包や北京ダックに舌鼓をうつ。

⑷クロコダイルファーム
すでに2012年に閉鎖されているようだが、私のいった時は開いていた。この施設の目的はワニの繁殖にある。裏手には加工工場もあり、ワニ皮製品(バック、バンド)などが飾られていた。

ワニそのものは、見ていても面白くはない。ほとんど動かないからだ。なぜこんな場所に連れて行かされたのか!これも格安旅行パックだったためなんだろう。

⑸マレーシア観光
マレーシアとの国境まで車で一時間ばかり。マレーシアに入ると、少し様子が違って見えた。そこにゆきかう多くの人々はマレー系だ。マレーシアでの観光は、マラッカ王時代の建造物になる。ただこれも知識のない人にとっては、(自分がそうだが)あまり面白みを感じなかった。

帰路、休憩のため大型駐車場に入る。そこにいたのは数百人とも思える子供たちだった。「物売り」だという。客の1人でも何か買おうとすると、数十人の子供たちが群がってきた。みな慌ててバスに戻る。

まとめ
このシンガポール旅行で一番記憶に残っているのが、夜一人で外出したことだ。ホテルでの夕食後、外に飲みに出ようという話しが出る。しかし、うっかり集合時間を間違えてしまう。仕方なく、一人でタクシーを使い、街に出たのだ。

街まで行ったはいいが、どこに入ればいいかわからない。歩いていると日本の歌謡曲が聞こえてきた。ここなら日本人がいて大丈夫だろう。そんな思いで入店すると、ほぼ日本語は通じなかった。ただ片言の英語なら会話できるようだ。一番安いビールを頼むと、20歳前後のマレー系の女性が横に座った。気分よく話してみると、意外と話しが通じる。相手も学校で習った英語だからか!

料金はかなり安かった。外に出て、ホテルに戻ろうとすると、何やら見かけた人たち8名。向こうから声がかかる。一緒に飲もうと言うのだ。そしてまた同じ店に入ることとなった。一人が寿司を頼もうという。エッ!高いんじゃ!私の不安をよそに注文してしまう。結局、一人で飲んだ5倍の料金を払わされた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?