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絶望の日

幸い術後の経過もよく、本来なら一時退院して自宅で病理結果を待てたそうだが、そこはコロナ禍。万が一コロナに感染したら、化学治療を行うことになってもすぐに治療に移れないということで、ひたすら病室で待ち続けた。当然面会もNG。
くそっ、コロナめ。

病理検査の結果は、膠芽腫。
グレード4。

朝の回診時に今日検査結果がくるかも、と聞いていて。
看護師に声をかけられ担当医のもとに向かうとすでに両親が。
あれ・・・?と。
母の目を見て、あぁ、と。
テーブルの上に置かれた紙には先生の筆跡で「膠芽腫」の文字。
あんなに人前で取り乱し、泣き喚いたのは久しぶりというか初めてというか。

手術前、外来にかかっていた時、MRIの映像を見た医師から、造影の仕方から「グレード4ではないと思うんだよなぁ」との言葉を頂いていた。
手術後、「最悪のケースはまぬがれました?」と質問する私に「わからない」と。あれ?
いやいや、でもグレード1とか2の可能性もゼロじゃないっていってたし、グレード4ではないと思うっていってたし。

必死にそう言い聞かせて1人病室で耐え続けた2週間。

待つって、辛いんですね。

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