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【レベル71】9月の読書メーター

こんにちは。
今回は毎月恒例の読書記録です。

9月はこんな本を読みました。

ぜひ最後までご覧ください。

--この記事は約8分で読めます。---

9月の読書メーター

9月は3冊の本を読みました。

いずれもビジネス書でした。

なかでも3つ目に紹介する「リーダーの仮面」はリーダー論を学ぶ上でとても参考になりました。いわゆる“良い上司”を真っ向から否定するスタンスで面白かったのでお勧めです。

これで2022年の累計読了数は23冊となりました。

①最高のコーチは、教えない。

著者は元プロ野球選手の吉井理人さんです。
本書は千葉ロッテで投手コーチをしているときに書かれたそうです。

吉井コーチは「コーチは教えず、選手の自主性を伸ばす」という哲学のもと選手と関わります。

個人が伸びれば組織も伸びるという前提のもと、選手自身に課題を見つけさせ自分で改善するような思考をコーチングをします。

重要なのは選手が “自分で” 課題を見つけ、改善できるレベルまで分解することです。
そのあとは本人次第ですのであくまでその考え方をサポートを重視します。
そのために吉井コーチは選手同士でインタビューをさせます。

「試合の中で重要だと思ったシーンは?」「なぜそのシーンであの球を投げた?」「そのときどんな心境だった?」など。

選手はそれに答えるために、まずは自分の考えを言語化しなくてはいけません。そして次に自分がどこで迷ったのか、なぜ力んでしまったのかなどの原因を振り返るようになります。
選手に語らせることで、思考を整理し、客観的に自分と向き合う準備ができるのです。

これはプロ野球界の話ですがビジネスでもとても必要なことだと思いました。
後輩との関わり方や先輩が自分をどんな思いで見ているかなどとても参考になりました。

個人的には選手のステージ(若手、中堅など)に応じてコーチングの型を変えるというのがとても面白かったです。

フェーズによって自分にどんな課題を課すのか、また、コーチの視点に立た時は後輩に対してどんな促し方で接するのかとても勉強になりました。

②徹底的に数字で考える。

ここ数か月、数学嫌いの私が「数時で考える」系の本にはまっています。
理由はシンプルで数字を用いることでより高い解像度で現状を捉えることができると気が付いたからです。

結果は数字で表すことが多いですが、では数字は結果を見るうえで"のみ"重要なのか、そんな疑問がよぎったのでこの本を手に取ってみました。

答えは否。
数字は結果を導くための過程でも重要でした。
つまり数字で考えることで仕事の質そのものが高くなるというのです。

本書では仕事の質=思考の質とされています。
ではその思考の質が高いとはどういうことなのか。
それは数字を用いて事実に基づいた思考こそ、質の高い思考になりうるとされています。

数字を用いて事実に向き合うことで問題発見力が高まり、その結果仕事の質が上がるという理論です。とても納得しました。

本書では複数の例題をもとに実践的に数字を用いて考えることができます。

その中で、私にとって新しい発見となった仮説検証をする際に重要なポイントについても記載しておきます。

それはある仮説を立て検証をする際に「1つに決める勇気をもつ」ということです。
あまりに抽象的すぎるので少し説明すると、例えばあるお店の売上を向上させたい時。売上は下記の考え方で計算されるとします。

売上 = 出品数 × 成約率 × 平均単価

売上をあげるために出品数を増やし、成約率を高め、更に単価を上げれば間違いなく売上は向上すると考えそうです。(少なくともこれまでの私はそう考える可能性が高かったです。)

確かにそうなのですが、これでは結果的に何が売上を高めるために最重要なのか検証できません。

そうではなく今回の検証では「出品数だけ」と決めきることでより正確にPDCAを回すことができるということです。

1つに絞りそこを掘り下げることでより質の高い仮説を持てるし、高度な検証につながります。この考え方は新発見でした。

私のような数字で考える初心者にとって、新たな気付きを与えてくれる良い本です。おすすめです。


③リーダーの仮面 ーー 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法

リーダーが何たるかを考えることができる面白い本でした。
リーダーの仕事は『部下を成長させチームの成果を最大化すること』と定義されています。
そしてそのためにフォーカスすべき5つのポイントを解説しています。

・ルール
・位置(人間関係的な意味での)
・利益
・結果
・成長

これらについて詳しく説明されているのですが、中でも面白いと感じたのは『位置』と『結果』の捉え方です。

本書で追及するリーダー像は、組織作りに全振りしたリーダーで、どんな組織かというと結果を出し続けるための組織です。

ここでいう結果とは、利益を増やすという”結果”もそうですしメンバーが成長するという“結果”もそうです。

これらのために感情を考慮せず結果でのみ評価します。(もちろんプロセスは評価対象としません。)

どんなに頑張っても結果が出ないと評価されない、逆に結果さえ出ていればそれで良いということです。

一見すると軍隊のようなドライな関わり方ですが、あくまで仕事の付き合いと割り切って接します。
それこそが「リーダーの仮面をかぶる」ということです。

日ごろから丁寧に指導したり、部下を飲みに誘って悩みを聞いたりするような面倒見の良い上司とは真逆の考え方です。

この本を読むと確かにそのような関わり方は不要で、あくまで結果がすべてだと思えてきます。
そのくらい説得力のある本です。

一方でこまめなフィードバックを求めるZ世代と相性が良いとは思えず、時代に合っているかどうかという観点では疑問を持ちました。

この辺りは少し柔軟性をもってやらないとチームの心理的安全性を欠いてしまうと思うので、あくまで結果を出す組織と割り切ってメリハリをつけることが重要なのかと感じています。

私はこの本を読んで「いい人」がいつもいいとは限らないと思うと同時に、この仮面をかぶる覚悟を持てるだろうかとも考えさせられました。

リーダーという役割を考えるうえで価値観を広げる良い本だと思いました!おすすめです。


以上9月の読書メーターでした。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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