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畳の認知を広げる活動

8月中旬、熊本市内「未来会議室」において畳縁トップシェアの髙田織物株式会社・代表取締役 髙田尚志氏の講演会を行いました。
この日は「畳の高付加価値化」ということで、どうしたら畳が高く売れるかの会議を行った次第です。
畳店だけでなく資材メーカー、い草農家の方々も来て頂きまして盛況でした。

講演中の髙田氏

以前から、国産畳表=八代(熊本県産)のイメージはあり、外国人にもTATAMI(畳)という言葉の理解はあるでしょうから、熊本における畳のアドバンテージ(優位性)は大きいと感じていました。
髙田さんが講演の中で「認知をしてもらわなければ畳は無くなってしまう」ということを真摯に言われ、それが私の中でとても響いていたようにも思います。

良いものなので畳を買ってください!

そんな風にお願いしても畳が売れるわけではありません。
住宅の多様性、デザイン性、家庭環境などあり畳を買わなきゃいけない理由は、年々少なくなっていっているのかもしれません。
髙田さんがおっしゃるように、様々な製作活動やチャレンジから畳の存在の認知を行い、そのキッカケから性能や機能、日本の様式や文化、畳としての存在価値をPRするのも良いとは感じました。髙田さんはそれを「伝統文化からポップカルチャーへ」という言葉で表現されています。
それは畳だけでなく、米や杉材といった日本産の宿命のようにも思えます。

これからの畳のマーケティングを考える

マーケティングとは売れる仕組みづくりのことです。
私たち熊本県畳工業組合は設立63年という長い歴史の中で、畳を製造・販売してきました。昨年「熊本県SDGs」にも登録し、社会的貢献も視野に入れ、活動を行っています。マーケティングやブランディングを学んでいますと「ソーシャルマーケティング」という言葉が出てきます。
ソーシャルマーケテイングとは、企業や団体による社会活動や理念を世に広めていくための手法です。従来のマーケティング手法を使い、企業活動をより広く認知してもらうことを目的としています。
様々な企業がソーシャルマーケティングを行い、他の企業と区別化を行うため、社会的貢献を行う取り組みをしています。
企業理念や大切していることを可視化・発信させ、活動をすることで認知を広げる手法は、これからのスタンダードになるような取り組みにも思えます。
モノをただ販売するだけ、というのは何かしら寂しい気もするのです。
ソーシャルマーケティングから私たちの団体を今一度見つめなおし、社会における明確な存在意義を見出していけたらと思います。

結論


私たちは個人店の集合体ではありますが、利益追求のためだけに仕事をしている訳ではありません。社会はいろんなことが重なり繋がり支え合っています。「公正性」と「専門性」ということから私たちが出来ることを小さいながらも実現させ、社会における文化的意義を発信出来たら良いなと思う日曜の夕暮れでした。


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