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"炭水化物をハックせよ” 難消化性でんぷん・レジスタントスターチ


◼︎SHOWノート

◼︎エピソードの要約

00:00:00 痩せるための主食はどっち?レジスタントスターチ、炭水化物をハックせよ
00:01:32 アナウンスメント「来年もヨロシク」
00:03:19 本日のテーマ「炭水化物をハックせよ」
00:04:58 難消化性でんぷん「レジスタントスターチ」
00:08:57 腸の健康「短鎖脂肪酸」
00:11:07 RS1からRS4「レジスタントスターチの種類」
00:17:13 消化が遅くなると...「レジスタントスターチの効能」
00:22:05 バランスが大事「1種類を採りすぎると」
00:24:00 日常で活用してみる「全種類摂取しよう」
00:31:03 年の終わりに...「お便りの紹介」

https://biohackercenter.jp/blogs/podcast/20

Co-host:若山七美

◼︎対談中に話した話題

◼︎本エピソードで取り上げた記事や内容のリソース・文献・引用

レジスタントスターチのカテゴリー

RS1:植物細胞壁に保護されているため消化されにくいデンプン(豆類、穀物、種子) - 粒子を囲む保護マトリックスまたはコーティングにより物理的に消化されにくい。

RS2:そもそも消化されにくい分子構造、調理されて初めて人間の消化酵素が利用できるようになるデンプン(生のジャガイモ、グリーンバナナ、生のオオバコなど) - 調理前は本質的に消化されにくい。

RS3:「逆行性でんぷん」とも呼ばれ、でんぷん質の食品を調理した後に冷やすとできる(ジャガイモ、米、その他の穀物類など)。

RS4:自然界には存在しないが、消化に耐えられるように化学的に改良されたデンプン(生ジャガイモのデンプンなど)

レジスタントスターチの利点

1.インスリン抵抗性を低減する
The Journal of Nutrition誌に掲載された研究によると、肥満男性に1日15~30gのレジスタントスターチを4週間摂取させたところ、レジスタントスターチを全く摂取しなかった対照群と比較して、インスリン感受性が向上したことが分かりました。レジスタントスターチは消化されにくいため、他のでんぷんのようにインスリンが上昇し、血糖値の問題を引き起こすことがありません。また満腹感を与えることにより、食欲をコントロールされやすいです。

2.大腸癌と炎症
レジスタントスターチは大腸がんによる病変の数とサイズを減少させ、体の炎症反応を調節する働きをするIL-10というタンパク質を発現する細胞の数を増加させることが示されています。

さらに酪酸は結腸に並ぶ細胞の好ましい燃料です。レジスタントスターチは、酪酸の量を増やすことによって、善玉菌を養い、間接的に結腸の細胞を養うことができます。

レジスタントスターチのデメリット

消化器系の不快感
腸内で吸収されないため、乳糖、果糖、食物繊維、糖アルコールと同様に消化不良を起こす可能性があります。

レジスタントスターチの吸収不良は、IBS、GERD、セリアック病、その他の機能性消化器疾患などの小腸菌の過剰増殖(SIBO)関連の消化器系疾患を促進する可能性があります。SIBOは下痢、便秘、腹部膨満感、過剰なガスなどを引き起こす可能性があります。

RSには利点があるものの、レジスタントスターチは他の種類の発酵性炭水化物と組み合わせて摂取することが重要です(1種類だけを補うべきではありません)。

RS2だけでは、大腸の近位部(始点)で急速に発酵するが、遠位部(下側)の大腸には到達しないことが本エピソードを通じて学んだ点です。

American Journal of Clinical Investigation誌に掲載された研究では、RS2(グリーンバナナ粉および高アミロースメイズ)に小麦種子(RS1)を加えた場合、小麦種子を加えることで大腸全体に発酵が行き渡ることがわかりました。

細菌の選択的摂食

American Society for Microbiology誌に掲載された研究によると生ポテト食(RS2)により、ヒト由来の糞便コミュニティにバクテロイデスおよびユーバクテリウム・レクタール(RS2で増殖する善玉菌)が大幅に増加し、彼らが好む餌を過剰に与える食事となりました。

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