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オンボーディング完了率設計〜CTA実装までの奮闘①【完了定義編】

「オンボーディングの設計ってとっても深くて面白い」

人材系SaaSでカスタマーサクセス(CS)をしております。

今回は社内でだいぶ広がってきたオンボーディングに関する諸々の設計について備忘録を兼ねて記事を書いてみました。
1回でまとめると膨大な量になりそうなので少しずつ分けて書いていきます。

もし、今、オンボーディング完了率の設計って何から始めたら良いの?と迷われている方、すでに作ってみたけどしっくりきていない方などに見ていただいてご意見、ご感想をいただけると嬉しいなと思います!

記事の目的
・オンボーディング完了率の定義のプロセスの一部を知ってもらいたい!
・オンボーディング完了率の定義を決めると良いことたくさんあるよと知ってもらいたい!

オンボーディング完了の定義が必要と感じた背景

当時のオンボーディングチームは2人体制でとにかく受注時のお客様に向き合うために、属人的に各々がサポートしていく状況でした。

我々としては
一体どこまで頑張ればいいの?
どういう状態になればいいの?
ということが曖昧でただただ闇の中を走っている感覚が強かったです。

また、基準がなかっただけに社内会議への報告も曖昧な回答で一体オンボーディングチームがいい状態なのかどうかをうまく報告できず、ただただチームリーダーが苦しんでいた記憶があります。

そのような状態で突っ走っていたので立ち上がりがうまくいっているお客様やうまくいっていないお客様がわからず、ただただ日々が過ぎ、オンボーディングの本来の目的である
"基本的な使い方をレクチャーしてプロダクトを通した小さな価値実感ができている状態"
とは程遠い状態、かつ我々も薄暗いトンネルをずっと走っている感覚になってしまっていました。

その他にも当時は(今もですが)たっくさん課題が山積みになっていて、とにかくゴールを決めないと!ということで決めた感じでした。

細かくは書けていない部分もありますが、本当にこのとき、色々悩みながら試行錯誤を繰り返しながら、壁にぶち当たりながらオンボーディングチームのチームリーダーと一緒に進めました。
あのときの意思決定がなかったら、いろんな改革は起きていなかったと考えると、改めて当時のチームリーダーにはこの場をお借りして感謝を伝えたいです。
ありがとうございました。


オンボーディング完了の定義を決めるうえで重要なこと

今ざっと振り返るとオンボーディング完了の定義を決めるうえで重要なことは以下の

①お客様にとってのプロダクトから得ることができる小さな価値実感とはなにか?を考えて言葉にする
②お客様がプロダクト導入で絶対に通る道を3STEPに分解してみる
③分解したらそのSTEPごとに数値化できる必要な変数、項目を設定する

①お客様にとってのプロダクトから得ることができる小さな価値実感とはなにか?を考えて言葉にする

ここが最も大事です。
なぜオンボーディング完了の定義をするか?というと、

"色んな選択肢がある中から自社のプロダクトを購入してくれたお客様に逸早く価値を実感してもらえているかを確認できるようにするため"

なのかなと私は考えています。

もちろん、表現は様々だとは思いますが(笑)

そのため、製品の価値とは何か?お客様がすぐに実感できる価値はどこまでできるのか?を考え、言葉にしました。

僭越ながら少しだけ例をあげさせていただくと。。。
・初期設定が終わり、動き出しができる状態
・初期設定が終わり、追加売上が1円でも上がっている状態
・関係者の業務工数が1h/週削減されている状態
などなどプロダクトにより様々な表現があるかと思います!

②お客様がプロダクト導入で絶対に通る道を3STEPに分解してみる

まずはお客様がプロダクト導入で絶対に通る道を3STEPに分解してみる

次にやることは言葉にした状態を3STEPくらいに分けて分解してみることです。
分解のコツとしては後述の③を意識して、行動A/行動Bの部分などはプロダクト上で取れるデータの変数が当てはまるように作ることかなと思います。
当たり前かもしれませんが、ここでがっつりなんの定量データにもできない、例えば「お客様の気分が少し上がる」などを入れてもそれを観測することができません。
そのため、できる限り定量的に測れる行動を入れることをおすすめします。

③分解したらそのSTEPごとに数値化できる必要な変数、項目を設定する

ここまでくればあとはそのSTEPごとに数値化できる必要な変数や項目をいれます。
また、オンボーディング期間が定まっていない場合はそのSTEPごとに必要な日数も入れてあげるとよりゴール設定がわかりやすくなると思います。
(すでにオンボーディング期間が決まっている場合はSTEPごとに分割して当てはめてあげると良いと思います!)

オンボーディング完了の定義ができました!


あとは完了している企業がオンボーディング対象企業のうち、何社いるのか?ということでオンボーディング完了率が出てきます。
もちろんこの計算が絶対というわけではなく、あくまで一例として記事を読んでいただいた方の参考になれば幸いです。

次の回では完了率の可視化とかCTA実装の話ができたら良いなと考えております。


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