見出し画像

2023/05/10 公(おおやけ)の器(うつわ)

豊かになるためには投資が必要

豊かになるためには、経済を成長させていく必要があります。そのためには、投資をしていかなければならないと思うのですが、人口が増えていっている時代は、何かが足りないし、将来は人口が増えるのがわかっているので、とにかく公共事業ででも、投資をすることで経済が成長できていました。

人口減少社会で成長するためには

しかし、人口が減っていく時代では同じ事をやっていても、うまくいきません。やり方を変えないといけない状況にあると言えます。これからの社会で必要な事は、きちんと稼いで、経済を回す事を意識してやることだと思います。人口が減っていくということは、つまり、ニーズが減っていくので、何も考えず量産しても、うまくいくわけがありません。
どうやったら売れるのかを理解してものを作る必要があります。
ただ、何が売れるかはマーケティング手法をいくら駆使したところで、結果はわからないし、分析しすぎてタイミングを逸するくらいなら、スピード感を持って早くやってみる方がよかったりします。
ということは、とにかく色々やってみて、ダメだったらやめる、よかったら続けるというある意味わかりやすい意思決定をコンパクトに行える組織が必要だと言えます。

大組織病

そう考えると、大企業のような組織では、うまくやるというのは本当に難しいことなのかもしれません。いかに小さい単位で、回転を上げていくか、意思決定を早くしていくかが重要だと言えます。

公共主導ではうまくいかない

それでも日本は戦後の高度成長までは、人口が増加していたので、公共主導型の投資、いわゆる公共投資や護送船団方式と言われた、公共主導での産業育成がうまく機能して来たと思いますが、バブル崩壊後のうまくいかなくなってから、それまでの鬱憤を晴らすかのように、公共のバッシングをおこなったために、お家芸だったやり方にタガをはめてしまったために、なにもかもうまくいかなくなってしまったように思えます。

だからと言って過去に戻ったら良いかといえば、そんなことはなくて、これから何が成長するのかというところについては、公共という立場ではうまく意思決定をすることが出来ないと思います。

民間主導型への転換

成長する分野は、ニーズ、つまり、人々の欲がどこにあるのかを見極める経営感覚が必要で、そのためには、民間の経営感覚が必要になります。

民間の経営感覚とは、ある意味私利私欲の世界だと思いますが、これを公でそれをやると必ず腐敗が起きてしまいます。だから、私利私欲を実現するための器としての会社が必要になります。

公の器としての会社

英語で会社ってカンパニーとかコーポレーションという違う言葉がありますが、それぞれの持つ意味の違いと成り立ちが違うので、会社という組織は、欧米の歴史が面白いような気がします。

一方で、日本の場合は、財閥解体で一旦解体されてしまいましたが、財閥のような家や組という組織がもともとあって、会社は公の器としての理念が今よりもしっかり家訓として残されていたりとして、これもなかなか面白いような気がします。
英語で言えばコーポレーションってCorperationとCo-operationがあって会社の意味は前者だけど、後者は協力という意味で、近かったり、さらにコープは後者の語源と一緒で、カンパニーはコンパニオンと同じ語源の仲間という意味なので、やはり個人の力だけでなく、集まって集団として仕事をするチームが会社になっていく事が伝統としてあるあたりが面白いなと感じます。

これまでの日本では、公の器で何かするのは、いわゆる公共事業による整備が主流でした。しかし、社会インフラが、整って来た現在では、その社会資本を如何に活用して稼ぐのかが大事な時代になって来ていると思います。

なので上手く社会資本を使いながら、経済を活性化させるかが大事で、そのためには如何に稼ぐのかが大事と言えます。でも、そのあたりがちゃんとわかっている層がまだ上の方に少なすぎて、変われないでいる組織が多いように思います。

でも中は公共側も民間側も変わって来て、最近では公民連携という新しい考え方で、いろんなことが出来るようになってきています。こういう考え方をもっと、地に足着いたところで、出来るようにしていきたいなと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?