荻原さん曰く『俺がワインを造る理由』

こんにちは、たつお・シンフォニーです。
先日書きました​​『Kissをしたくなるほど愛おしいワイン・キスヴィン』​​の続きです。​​​​​​​​​​​​​​

​​​山梨学院大学ワインセミナーは2部構成で1部が講義、2部がテイスティングです。今日はテイスティングをしていた時の荻原さんの話しです。
荻原さんの話しから要点は​3つと感じました。

1.こうやって女性を喜ばせろ!
2.告白しますの合図にしたいんだ
3.この世で一番素敵な瞬間の為に

1.こうやって女性を喜ばせろ! 
 「食事の始めってシャンパンかスパークリングじゃん。俺も甲州でスパークリング作っているんだよ。これってさ、全部飲まないで1杯分取っておくの。それでデザートにバニラアイスをとか頼ん で出てきたらスパークリングかけてやるんだよ!コーヒーなんて飲んだら夜が終わっちゃう じゃん。女性を喜ばせる為の演出って大事だよね。」
確かに氏のいう事は的を射ていると思います。デザートと一緒にシャンパン。そのシャンパンの 中に細かく切った苺など入っていれば女性の気分はかなり高まります。

2.告白しますの合図にしたいんだよ
「お目当ての女性を連れてレストランへ。そんな時、キスヴィンのワインを必ず頼んでほしい。 レストランで男がキスヴィンを頼んだら『これからあなたを口説きます。』の合図。
 ソムリエがワインを持ってきてラベルを見た瞬間に『あっ!私これから口説かれるのね』 って理解する。そんなメッセージ性を込めたワインにするのが俺の夢。」
 これがジャパニーズスタンダードになったら話は早い。「イタリアンの○○でキスヴィン 飲もうよ」、OKなら勝利確定という図式が出来上がります。

3.この世で一番素敵な瞬間の為に
 荻原氏はテイスティング会場の雰囲気を盛り上げる為にわざと「おねえちゃんを口説く」を 連呼していましたが葡萄栽培、ワイン造に対しては非常に真摯に向き合っている方だという 事は肌で感じていました。氏が最後にポツリとつぶやきました。

「みんなさぁ~、この世で一番素敵な瞬間って知ってる?」「おれの考えなんだけど、この世で一番素敵な瞬間て、男と女の恋が始まる時なんじゃないかなぁ!だから、その瞬間を俺のワイ​ ンで彩りたいんだよ。これって最高じゃねぇ!!!!
​​恋する女性が男性の事考えいる時にセロトニンと言うホルモンが分泌されるそうです。これは幸せホルモンとも言われ、分泌されている時は実際に女性は幸福感に包まれているという事です。海で夕日を眺めたり、手をつなぎ水辺を歩いたり、自分の頭の中の空想が告白と言う瞬間を通じて、やがてかなう現実となってくる。一瞬のきらめきが、輝きにかわる瞬間でもあります。

​​私の感じた事をまとめると場を盛り上げるコメントを繰り返した荻原氏ですが明確なゴールを持っていたと思います。それは自分が造るワインの未来図。『みんなの人生で最高の瞬間を俺のワインで飾らせてくれ!』

それこそが『俺がワインを造る理由だ!!!』​

と言っている様に感じました。
ただ、氏の最後の言葉を聞き、目をつぶると私の脳裏に流れて行ったゲストの顔は皆さん既婚者でした。(思い出の店のクライアントは40歳代半ば以上の方が多かったです。)
結婚記念日や奥さんの誕生日に演出をする方もいました。「そっちに花を届ける様に花屋に言ったから分からない様に隠しておいてくれ。」という電話もありました。打ち合わせに来て、リハーサルまでやるご主人もいまいた。

​でも、その時キスヴィンを知っていたなら、迷わず提供してたと思います。そして一言添えたい
『共に過ごした幾年月を愛で、貴方の愛するその人ともう一度恋に墜ちる幸せを!この世で一番愛した人ともう一度恋をする、最高の瞬間を心ゆくまでお愉しみください』

ほんのひと時でしたが私が認識するところの『本音』を語ってくれた荻原さん。
​​荻原さんが魂を込めてワインを造る『理由』​​がそこにあったと感じました。


荻原さんが自信満々でシャルドネを斎藤まゆさん(醸造家)に見せたところ30点と言われ、氏は落ち込んだそうです。斎藤さんはブルゴーニュとカリフォルニアで醸造を学んだ女性醸造家。ブルゴーニュの足元にも及ばないと言ったそうです。あれから4~5年くらい歳月が流れています。どんなワインになっているのでしょうか?

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https://item.rakuten.co.jp/wine-takamura/4573463410458/

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