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ラインアウトのサインコール / ミスを続けない為に意識している事。

今回は、前半部分でラインアウトのサインコールは誰が決めるのか?という観戦メインの方にもわかりやすい基本的な話。

後半では、自分自身がサインコールを出している時に、ミスが起こった後の対処について書いていきます。

1.誰がコールを決めるのか?

身も蓋もないですが、全員に伝わって、次に何をするのか理解できればサインコールは誰が出したってOKです。

クボタスピアーズでは、サインマスター(他のチームだとコーラーがメジャーな言い方のようです)が独断で決めています。

試合の流れ、エリア、次の攻撃の方法等に沿って、取れる可能性が高いものを選択します。

2.どうやってサインを選ぶ?

独断と書きましたが、試合中思い付きで準備しているものを好きなように出してしまうのは、メンバーに対する優しさが足りないです。

というのも、動き方は、セットアップ毎に最低でも数個ずつはオプションがあり、合計で50個以上にはなります。

それを何の脈絡もなく、タッチに出てからの移動中や並んでから「じゃ、これ」と出すと、思い出すまでの速度に個人差があるので、求めている精度が得られない可能性が高まります。

その為、全部のオプションを使うのではなく、試合ごとに「いつでも使える基本の動き」+「今週はこれ」とある程度絞って準備をし、1週間かけて練習を繰り返す事で全員が反応しやすいように意識しています。

3.どこの位置にいる選手が出すのがいいの?

約20年前、私が高校生の時はスローワーが出していました。
ボールを構えた状態でサインコールを叫んでいるのは、今思えば声が出しづらいし、並びが見えていないのに出すのは大変だっただろうなと思います。

約12年前にトップリーグに入った頃は、一番後ろのジャンパーが出すチームが多かった印象で、近年は真ん中辺りにいる選手がサインコールをしているチームが多い気がします。

これは、真ん中辺りに最も強いジャンパーを置く事が多い&ラインアウトに入るまでに並びの前後のスペースが見やすいので、その選手がサインコールをするという事になっていると思いますが、こちらも上記同様誰でも良いと言えば誰でも良いです。

ある程度全体が見える真ん中より後ろくらいが良いですね。

また、メンバー構成次第で、普段とは違う位置にいる選手が決めている事もあります。


4.ミスを続けない為に気を付けている事

どんなに強いチームでもミスは起こります。
強風や雨、相手チームのDFがうまい、単純な自分たちのミス等、ミスの要因は様々です。

自分自身がサインマスターの場合、連続してミスをしたりターンオーバーされると「やべ、どうしよう」「このサインで大丈夫かな?」という不安が頭をよぎる時もあります。

この時、更に続けて失敗しやすい考えは、下記2つです。

「とりあえず」失敗した動きを避けよう
「とにかく安全に」一番前に投げておくか

一見、定石のようにも見えますが、単純にこの思考をしてしまうと危険です。
その理由として、「とりあえず」で考えるような事は相手チームも考えているので対応される事、「とにかく安全に」と言うが本当に一番前は安全なのか?という事が挙げられます。

とは言え、状況次第でそのように出してもちゃんと獲得できるので出すと決めたら信じて遂行すれば大丈夫ですけどね…笑

このような状況で私が意識している事は、まずは落ち着いて、基本に立ち返りラインアウトを獲得する為のプロセスを大事にする事です。
直前に失敗した事は事実として受け入れて、フラットな目で次に何するか?どこが取れる可能性が高いか?その理由はなぜか?これらを冷静に判断する事が、改善の糸口になります。

(↑をプレーしながらorプレーが止まった瞬間にパパッとやります)

まとめ

サインコールは、
1.誰が出しても良い 
⇒ 全員の意思統一が最重要
2.サインの種類 
⇒ 増やしすぎず、質を上げる
3.どの位置の人がベスト? 
⇒ ベストは決めづらいけど全体が見える人の方がベター
4.ミスが続いたら? 
⇒ まず冷静になり、そして次のタスクを考える

まとめてしまえばそんなに変わった事はないですね。


トップリーグに続きスーパーラグビーも始まりました。
観戦がメインの方は、
「このチームは誰がコールしているのかな?」
「さっきはミスしたけど今回はこのムーブしたな」。

プレーがメインの方は、
「自分だったらどうするかな?」

この辺りを考えながら観てみて下さい👍

以上
ありがとうございました。


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