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南の島を自転車で走る ~フィリピン自転車旅11日全行程~

年末年始にフィリピンを自転車で旅してきました。マニラからセブまでの1000kmを9日間で走りました。滞在日数は11日です。

ルート(グーグルマップ)

noteに旅行記を書くことにした理由

いくつかの理由から、今回の旅行をnoteにまとめることにしました。noteに投稿するのは初めてです。

  • 1)気軽な海外自転車旅を広めたい
    海外を自転車で走るというと、「たくさん荷物を積んで野宿しながら数ヶ月・・・」という普通の会社員にはなかなかハードルがイメージがあるのではないかと思います。
    なのですが、ホテル泊まり前提で考えれば、国内自転車旅とほとんど同じ装備で案外簡単にできるもんです。そんなに体力なくてもできます。1週間も休めれば十分楽しめます。それでいて、国内の旅にはない楽しさがあります。これを発信したいです。

装備はこれだけです。国内旅とほとんどど変わりません。
  • 2)フィリピンに興味を持つ日本人を増やしたい
    ただチャリで走りに行っただけなのに、現地の方々に本当によくしてもらいました。何かしてもらうたびに、お返しをしなくていいのか、と思いながら帰国してしまいました。noteを読んでくれた方が多少でもフィリピンに興味を持ってくれればお返しになるのでは思って書いています。

  • 3)自分のための備忘録
    海外自転車旅は毎日が新しい経験に満ちています。
    忘れ去ってしまうにはあまりに惜しく、自分のために残しておきたいと思いました。

自己紹介

31歳、会社員男性。自転車旅歴約7年です。
もともと体力には自信がないタイプです。学校の体育は憂鬱な時間でした。また気胸(肺に穴が開く病気)で5回以上は入院したことがあります。たぶん肺活量は人並み以下です。
そんな人でも自分のペースで楽しめるのが自転車のいいところです。
2016年に初めての自転車旅として東京⇔箱根の2泊3旅を行って以来、四国一周、東京→博多など、日本各地を自転車で旅してきました。
2019年の年末には、初めての海外自転車旅として台湾を一周(+武嶺ヒルクライム)しました。
幽霊部員になりかけてますが、東京の自転車サークル↓に所属しています。

フィリピンを選んだ理由

今回のフィリピンは2回目の海外自転車旅です。
自転車旅のフィールドとしてあまりメジャーではないフィリピンを選んだのには、いくつかの理由があります。

  • 1)フィリピンの自転車首都イロイロ市
    Bike Capital of the Philippinesと呼ばれる街が、フィリピンのパナイ島にあります。オンライン英会話のフィリピン人の先生から3年前くらいにきいて以来、ずっと気になっていました。暑くて、雨も多くて、道路状況もよくないフィリピンに、本当にサイクリストがいるんだろうか。ずっと知りたいと思っていました。

  • 2)フィリピン人への精神性への興味
    これもオンライン英会話がきっかけです。仕事でのインドへの出張を機に初めて以来、間は空けつつですが3年くらい続けていました。先生の多くはフィリピン人。毎日話しているうちに、日本人にはない底抜けの明るさ、に興味が湧いていました。
    話を聞くと過酷に思える家庭環境の先生もいるのですが、それでいて、めちゃめちゃ明るいんですよね。

  • 3)12月でも暖かい
    欧州の自転車文化にも興味があったのですが、緯度が高い地域は寒いですし、日照時間も短いので条件が悪すぎると判断しました。
    その点フィリピンは常夏です。防寒着を持たず軽装備で走れるのは大きなメリットです。

旅の全行程:滞在日数11日間、総走行距離1050km

全行程を1つの記事にまとめることは到底できず。ここには各日の概要と写真1枚だけを載せていきます。順次、日記的なnoteを書いてリンクを貼っていきます。装備編も別で書こうと思います。

1日目(12/29木):東京→マニラ

この日の最大のミッションは、飛行機輪行袋をセブに送ることでした。年末ということで紆余曲折ありつつもなんとか完遂。現地で輪行袋の発送と受け取りができると、片道で走れるので、ルートの幅が広がりますね。

丁寧に荷物の梱包してくれる2goという宅配便サービスのスタッフ。(結局この宅配便では自分の旅程に間に合わないことが分かって梱包は無駄になってしまいました)

2日目(12/30金):マニラ→バタンガス(154km)

スタートの瞬間の感覚は海外自転車旅の醍醐味です。無事にスタートが切れるかという不安が消えるとともに、自分が異国の地に溶け込んでいく感覚。前日に街を歩いていたときには感じられなかった、自転車ならではの感覚です。

日本にはない熱帯の風景です。

3日目(12/31土):バタンガス→ピナマラヤン(115km)

フェリーでミンドロ島に渡って、熱帯雨林の中を走りました。田舎にきたからか、途端に笑顔で話しかけてくれる人が増えました。

追いかけてきた自転車少年14歳。話しながら楽しく一緒に走れました。

4日目(1/1日)    :ピナマラヤン→カリボ(129km)

フェリーの欠航と遅延の影響で、港で半日待ちぼうけ。宿は取ってしまっていたのでやむなく深夜ライドになりました。深夜のフィリピンで野犬に追いかけられたときは心臓が止まりかけました。

暗くて姿は見えないものの、野犬が吠えてこちらを待ち構えています。そーっと横を通ろうとするも、案の定追いかけてきて死ぬかと思いました。

5日目(1/2月)    :カリボ→イロイロ(167km)

最大の目的地、イロイロ市へ。市が近づくにつれてサイクリストが増えていったときは胸が踊りました。現地のサイクリングチームに加入させてもらえるという神イベントも発生。

イロイロ市自慢のサイクリングレーン。自転車インフラ的にはまだまだ発展途上のようですが、サイクリストの多さには脱帽です。

6日目(1/3火)    :イロイロ→バコロド(33km)

前日に出会ったサイクリングチームと再び遭遇して少し一緒に走ることができました。イロイロ市への名残惜しさもありつつ、フェリーで次のネグロス島へ。

前日夜に公園で会ったサイクリングチームに偶然再会。フル装備のかなり本格的なサイクリスト達です。

7日目(1/4水)    :バコロド→ドゥマゲテ(225km)

今回の旅の最長距離、225km。フィリピンで登りありの225kmは嬉しいです。多くのフィリピン人に応援され、メンタル好調だったことが走りきれた要因だと思いますが、ゴール直前で突然不安と孤独に襲われる場面もありました。

パン屋にたむろしてたおっちゃん達。この地域の固有の遊びである「ポウ」というビリヤードにような遊びをしていました。自転車に興味津々。10万ペソと言ったら驚いてました。

8日目(1/5木)    :ドゥマゲテ→ダラギュテ(85km)

距離は短いですが、一番きつかったのはこの日です。油断して適当にグーグルマップで検索した道を選んでしまい、とんでもない激坂田舎道を走ってしまいました。だからこその楽しい思い出もあり、後悔はありません。フィリピンでの夜の山道ですが、不思議と怖くはありませんでした。

ひどい道を選んでしまいました。

9日目(1/6金)    :ダラギュテ→セブ(96km)

一番暑かったのはこの日です。平坦のみ距離も短いですが、前日の疲れやセブの渋滞もあり、この日もきつかったです。

南国らしい風景です。この日は暑かった・・・

10日目(1/7土):セブ⇔マクタン(47km)

セブ市とマクタン島を軽くサイクリング。正直渋滞ばかりで楽しくはなかったです。それでいてサイクリストを多く見かけました。この環境でよく走るなーと思います。輪行袋の受け取りでハプニングがあるも、ギリセーフでした。

セブ島とマクタン島をつなぐ橋は日本の援助でつくられた、と書かれています。こういう経緯もあって日本人の自分が優しくしてもらえていたのかも、と考えると感慨深いです。

11日目(1/8日):セブ→マニラ→東京

セブからマニラへの飛行機が1時間10分の遅延。マニラ発の飛行機の出発20分前に搭乗口につくというハプニング。フェリーはともかく、航空機は大丈夫だろうと踏んでいましたが、フィリピンでの航空機はよく遅延するらしいです。最終日までフィリピンらしい思い出を残せました。

搭乗20分前に到着。名前を呼んでもらえて、間に合ったー!と歓喜しました。マニラにもう1泊することになるのかとも思っていたので、旅の終わりが確定した瞬間でもあります。
(結局マニラ発の飛行機も1時間くらい遅れたんですが)

最後に

東京は寒いです。帰国してすぐ風邪を引きました。(コロナは陰性でした)
フィリピンのあのぬるい空気感にまた浸かりたい気持ちでいっぱいです。

初日はこちらです。


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