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「税金はまともなことに使え」←不可能です

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こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

今日11月3日は

「クラシックカーの日」

です。

それにちなんで今から皆さんには全く興味が無いだろうというちょっとマニアックな話をしますが、ちゃんと税金の話に繋がるのでサラッとでいいのでお読みいただければと思います。

これは1959年式のモーリス・ミニ・マイナーです。

よく言われる「ミニクーパー」ではありません。

「ミニクーパー」とは、F1の1959年、60年のコンストラクターズチャンピオンでもあるクーパー・カー・カンパニーが、このモーリスミニマイナーをベースにいじくり倒した「スポーツモデル」のことで、外観がほとんど同じというだけで中身は別物です。

ちなみに発売当初のミニはかつてのトヨタのマークⅡやクレスタ、チェイサーのような「バッジエンジニアリング」の手法が取られていたため、「オースチン・セブン」という兄弟車のモデルもあります。

全部同じ車に見えるでしょうが、よく見ていただくとグリルやエンブレムが違うのがわかると思います。

また当時は「クーパー」以外にも「クーパーS」もありました。

これも同じに見えるでしょうがこのクーパーSは、「大衆車」であるミニ、「スポーツモデル」であるクーパーとはまたコンセプトが違う車で、当時ミニのチューナーとして有名だったダウントンエンジニアリングがプロデュースした「レーシングカー」的存在でした。

どれくらい「レーシングカー」かというと、クーパーSに設定された970cc、1071cc、1275ccという3種類の排気量が、サルーンカーレースでの1000cc以下、1100cc以下、1300cc以下の3つのクラス制覇を念頭にされたことを知れば、ただ可愛いだけの車ではないと想像していただけることでしょう。

そして実際にこのミニ・クーパーSは、サルーンカーレースでのチャンピオン獲得をはじめ、当時のレース界での優勝を総なめにします。

またサーキットだけなく、ポルシェ911やランチアフルビアなどの名車を相手にモンテカルロラリーで3度も総合優勝したことで、「ミニクーパー」という名前が世界的に有名になりました。

この小さい可愛い車が倍以上の排気量を持つスポーツカーを追い回すというギャップによる衝撃から、いわゆる「普通のミニ」もミニクーパーと呼ばれるようなるわけですが、そういった呼ばれ方も含め、ミニは生産終了から20年以上経過した今でも世界中から愛されてます。

ちなみに冒頭のモーリス・ミニ・マイナーはミニが発売された1959年の製造ですので、79台しか作られていない内の一台となります。

調べてみたところこの車両は、64年前の1959年11月23日に工場から出荷され、その年の12月21日に当時のミニの販売店であるスチュワート&アーデンから最初のオーナーの元に渡っていったと記録されています。

時期的に「自分へのクリスマスプレゼントだったのでは?」と考えるとなんだか温かい気分になりますね。

このミニはほぼ発売当時のままの状態で今年のクラシックカーオークションに出てきたものです。

こうした「当時の状態のままの車両」は非常に貴重です。

クラシックカーはその時代の製造技術や国の経済状況などがわかる歴史的な文化遺産です。

ガソリン車に対する風当たりが強い昨今ですが、年に数千キロも走らないようなクラシックカーを目の敵にするのはどう考えても理不尽です。

逆に日本政府はこうした貴重なクラシックカーの保護を積極的に行い、みんなから集めた税金を「クラシックカー補助金」として私に支給すべきです。

みんなが納めた税金は私が責任をもって文化遺産の保護を目的に、旧車の維持購入費として「まとも」に使います。

年間3000万円ほどで構わないので、国交省でも文化庁でも構いませんから是非予算を取ってきてください笑

ということで、もちろん最後の補助金の話は冗談ですが、ようやく本題です。

こちらのポストをご覧ください。

選挙対策で金をバラ撒くより、万博や防衛費の激増など、まずは馬鹿げたことに税金を使うことを止めるべき。
納めた税金がまともなことに使われるなら誰も文句は言わない。
国民に税を還元するというのは、福祉や教育を充実させ、成長を実現することによってだろう

このような

納めた税金がまともなことに使われるなら誰も文句は言わない。

という意見は少なくありません。

しかしこれは間違いです。

なぜなら「まとも」や「正しい使い道」なんてものは人それぞれだからです。

選挙対策でのバラ撒き、万博や防衛、福祉や教育予算のなかでなにが「まとも」に感じるかなんて「個人の価値観」でしかありません。

前述した「クラシックカーの保護」だって私からすれば「まともな理由」ですが、「そんな金があるなら野生動物の保護に充てろ」というのもある意味「まともな意見」です。

でも当然その両方に反対する人もいるでしょう。

もちろんそれも「まとも」な意見です。

このように個人の価値観で「まとも」や「正しい」は変わるのですから、

税金がまともなことに使われる

なんてことは理想論であり、実際には不可能なのです。

政府が出来ることは

政府が決めた「まとも」という価値観に税金を使う

ことでしかありません。

万博関係者からすれば、万博会場に多額の税金を使うのは「まとも」です。

選挙の当落が人生を左右する国会議員からすれば、票田へのバラマキだって「まとも」なのです。

イカモニュメントだって環境省の萌えキャラだって、関係者からすれば「まともな事業」と思って税金を使っているのです。

だからこそ私はいくら旧車が好きでも「クラシックカーの保護」に税金を投入すべきとは一切思いません。

そうではなく13年越えの自動車に対する自動車税や、18年を超えると更に上がる自動車重量税の重課税廃止による「課税をしない」という形で「クラシックカーの保護促進」を行うべきだと思います。

これならクラシックカーに興味のない人、価値を感じない人に負担を強制することはないからです。

「誰も文句を言わない」は「強制」では絶対に実現しません。

故に「誰も文句は言わない税金の使い方」なんてものは絶対に出来ないのです。

「出来ないこと」を前提にする議論は机上の空論であり、時間の無駄でしかありません。

これは全てにおいて同じです。

「まとも」とは「正しくて道理にかなっていること」を意味します。

様々な募金活動が強制されないのと同じで、「福祉や教育の充実」が「まとも」で「道理にかなっている正しいこと」なら強制する必要はありません。

社会保障も教育も任意にし「自由化」すればいいのです。

でもそんなことしたら誰もお金を払わなくなると思うなら、

それはあなたが政府の行う社会福祉や教育が「まともではない」と思っている証拠

です。

携帯電話はその所有を強制されていないにも関わらず95%近い人が所有しています。

その高い所有率の理由は、携帯電話にはお金を払う価値がある「まともなサービス」と多くの人が感じているからです。

同じように政府の行う社会福祉や教育も「お金を払う価値があるまともな公的サービス」なら、国民は言われなくても加入し費用負担もするでしょう。

でも任意では維持できないと思うなら、政府の社会福祉や教育が負担に見合わない非効率なものと認めているに過ぎません。

もう一度言いますが、価値観は人それぞれです。

それぞれの価値観を尊重するために重要なのは、お金はそれを稼いだ人がその使い道を決めることであり、同時に政府が使い道を強制的に決める金額を最小限にすることです。

ここを理解しないで莫大な予算を政府に渡す限り、選挙対策のためのバラ撒きも万博や防衛費激増といったことも無くなることはないでしょう。

政府の取り分を減らすこと。

税金の使い道より大切なのはこちらなのです。

ということで、今日の記事はここまで。

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