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英政府が所得減税と給付金削減を示唆

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こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

今日は今年初の万バズということでこちらを取り上げようと思います。

こちらは「イギリスが国民保険料(NIC)を12%から10%に減税」というニュースです。

これにより共働き家庭で年間18万円の減税になると試算されていますが、クソリプの少なさからも日本でもこうした政策が望まれていることがよくわかります。

ただし一部ではこういうコミュニティノートを受けて

脊髄反射してしまう「増税脳」の人がいるのも事実ですから

そのあたりの解説と、イギリスにおける減税の最新情報をお届けしようと覆います。

まずはコミュニティノートの件ですが、これは「国民保険料の2%減税が嘘だ」と言っているのではありません。

所得税の課税基準額の据え置きによって、もし賃上げが行われると結局所得税額が増える

ということが書かれています。

つまり

国民保険料は減税されるが、所得税の課税基準の凍結によってこれまで非課税であった低所得者が賃上げで課税対象になればそれは「実質の増税」だ

というのがこのコミュニティノートの意味になります。

それはもちろんそのとおりでしょう。

しかしそれが「日本も社会保険料を減税することによる”賃上げ”をすべきだ」という主張を否定する理由にはなりません。

「社保を下げろ、控除は増やせ」

と要求すべきなのは当然のことで、「あっちで負担が増えるからこっちの減税も止めろ」といった意味不明な主張をされても困ります。

「減税」と「課税基準額据え置き」は別の話ですので混同しないようにしましょう。

もう一点、「4月に事実上やってくる増税」という指摘もありますが、リシ・スナク首相は最新のインタビューで

3月に所得税減税を行う可能性を示唆

しています。

そしてそれと同時に「長期障害給付金の予算削減」に言及しました。

ということで、こちらのポストで引用されているインタビューをざっくり翻訳してみましょう。


スナク首相が減税と給付金の削減を示唆

リシ・スナク首相は日曜、3月の予算編成前の優先事項として、

所得減税とその財源となる公共支出及び給付金の削減の必要性

を語った。

首相のコメントは、3月に所得税減税が行われる可能性を高めており、これが総選挙前に重要な税制改革となる可能性が高い。

首相はBBCのインタビューに対し

「この国に対する我々の共通の優先事項は、減税が行えるよう支出を抑え、福祉予算を管理することだ」

と語り、公務員給与と給付金予算両方の「規律」を監督したいとし、その具体的事例として「長期障害給付金」を挙げた。

これらに対し障害者慈善団体は、「政府が障害者や困難を抱えている世帯に不安を与えている」と非難。

しかし首相は「これは長期障害給付金の支給額の削減ではなく対象者の管理を意味する」と主張し

「今の制度になって給付金対象者は10年で3倍にもなった」

「私達の国ではこの10年で3倍もの人が病気になってしまったのか。答えはNOだ」

「これは制度が設計通りに機能していないということだ」

と指摘した。

また所得減税についても首相は

「一生懸命働いたすべての人に、減税という形でその努力に報いることこそが保守政策であり、イギリスにとって正しいことだと私は思う」

「我々はその政策を責任をもって実行するつもりだ。しかしそのためには公共支出や福祉予算に関する思い切った決断が必要となる」

と有権者に訴えた。

これらの首相のコメントは、労働党との間に付けられた大きな支持率の差を埋める方法として、選挙前の減税を要望してきた保守党支持者たちを喜ばせるだろう。

一方、首相が所得減税に重点を置くことは、相続税減税を求めてきた支持者を失望させる可能性もある。


以上がざっくり要約です。

来年の1月が任期となるために、イギリスではそれまでに必ず総選挙が行われます。

それが春なのか秋なのかはわかりませんが、総選挙に向けた綱引きはこうしてすでに始まっているのです。

減税と給付金削減といういかにも「保守党」らしい政策を前面に出し、左派・労働党との差別化を図り有権者に「選択肢」を示しているのがこのインタビューなのですが、これにより政権支持率が上がれば春の所得減税に向け予算編成は動いていくでしょうし、障害者団体や左派勢力などからの圧力に屈するなら給付金削減は頓挫することでしょう。

どうであれこの先、イギリスの世論がどう反応し政府の公約がどう変化していくのかに注目して頂ければと思います。

そして日本も同じように、

「税金も社保も下げろ。控除は増やせ。政府の取り分を減らせ」

という世論の圧力で政府与党に減税に向かわせるべきでしょう。

ということで今日はここまで。

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