_タクシードライバーは見た__深夜の公園_のコピーのコピーのコピー

#タクシードライバーは見た「嬉しくなる笑み」

とあるビルへとお客様をお送りした。

目の前には、別のお客様をお送りしてきたタクシーが止まっている。
車種はセダン。セダンでもコンフォートという少しグレードの低い方。
さらに、会社は大手でなければ、有名でもない。

お支払い中のそのタクシーの先にはタクシーを待つお客様の列がある。

普通の流れでいえば、目の前のタクシーが先にお支払いを終え、
並んでいる列のお客様をお乗せすることになる。

そんな状況の中、僕のタクシーが後から着いたのにもかかわわらず、
支払いは先に終わった。

未だ支払いが続いているタクシーを避け、列の前に行くと、、、
先頭のお客様の口元がなぜかユルユルになり、笑みがこぼれそうになっている。

そこで気が付いた。

きっと、先に来たタクシーより
このタクシーに乗れることが嬉しいんだと。。

なぜなら、こっちはまだ走る台数が少ないJPNタクシー。

タクシーを待つ間のお客様の頭の中を想像してみた。

「タクシーまだ来ねーなー、、、あっ来た!
いや、でもあの会社か~、まぁしゃーない、待つよりは乗った方が良い。
と思ったら~後ろからJPNタクシー来たー!
いや、でも後から着いたからさすがにあれ(JPN)には乗れないか~
・・・・、、、あれ、
先に着いたタクシーがまだ支払いしてるぞ、
後から着いたJPNタクシーの支払い終わりそうだぞ!
これは、あるぞ、後から来たJPNに乗れる、俺はあれが乗りたい、
頼む、JPN来てくれ、早く、どうだ!
・・・・・・。
おっしゃーーー!
JPNタクシーが来たーーー!」

ということがお客様の頭の中で行われていたのかもしれない。
それが思わず口元のユルユルに出ていたように感じた。

喜んでくれるなんて、そんな嬉しいことは無い。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?