もしもタクシー運転手が__お客さん___でしょ___と決めつける運転手だったら_

もしもタクシー運転手が「お客さん、○○でしょ?」と決めつける運転手だったら。

渋谷付近で男がタクシーに乗った。
タクシー運転手は見るからに陽気なおじいちゃん。

運転手(以下運)「どうも~」

お客様(以下客)「六本木までお願いします」

運「六本木で、かしこまりました~」

客「はい、おねがいします」

六本木方面へと走りだすタクシー

運「お客さん」

客「はい」

運「お客さんの行き先、六本木ヒルズでしょ?」

客「え、あ、いや~違います」

運「じゃあミッドタウンだ」

客「いや、それも違います」

運「じゃあ何?ドン・キ・ホーテ?」

客「いや、ビル名までは分かんないので、近くまでは案内するので、
そこで止めてもらいます。
とりあえず、六本木の交差点のほうまで
(ドンキ、で区切ってホーテって続く人初めて見た、
ドンキ、かドンキホーテ、って続くのは聞くけど)」

運「え、じゃあ俳優座劇場だ?」

客「・・・。(メンドクセー)」

運「そうでしょ?」

客「あー、まあそーッスね」

客はテキトーに返した。

運「てことはなに?俳優さん?」

客「いや」

運「あっ!役者さんだ!」

客「それ意味同じじゃないですか?」

運「え、何?役者さんなの?」

客「いや、違います」

運「じゃあ何、裏方?」

客「いや、舞台とかは関係なく」

運「大道具だ!」

客「運転手さん、僕、舞台関係の人間じゃなくて」

運「えっ!?違うの!?」

客「はい・・・。(勝手に話進めてるだけで、
こっちは何もしてないのに何で驚くんだろう)」

運「じゃあ観劇だ?」

客「いや、しないです」

運「え?舞台とかみて観劇(感激)しないの?笑」

客「え?」

運「感激!泣いたりとか」

客「ああ、そっちですか」

運「するでしょ?笑」

客「そーッスね」

運「じゃあ感激してるじゃないー笑」

客「あー」

運「お客さん、さっき“しない”って言ったよー」

客「・・・はい。(アーッ、メンドクセーッ!!)」

運「カンゲキ(感激)はするけど、カンゲキ(観劇)はしないってことね?」

客「はい?(メンドクサイ、メンドクサイ、メンドクサイ)」

運「だから~、感激はするけ」

客「あっ、もしもし~・・。(こうするしかない)」

客は電話をするフリをして会話を辞める

運「カンゲキ(観劇)したら、カンゲキ(感激)するでしょ~」

客「あ~、はいはい、(まだなんか一人で喋ってる~)」

運「あれっ?感傷はするのかな。鑑賞して」

客「うん、そうだね(なんかまた増えてる!)」

運「お客さん、」

客「はい」

運「鑑賞は・・」

客「え?(電話してても聞いてくるの?)」

運「あー、違った、六本木交差点はどうなさいます?」

客「あっ、(ビックリした~)」

運「右でしょ?」

客「はい。(また決めつけてきた)」

運「ほら~」

客「・・・。(そりゃ、右か左かどっちか言えば当たるでしょ)」

運「いや~、俺ね~、なんか分かるのよ」

客「あ~、・・はい。(どこが?)」

客は電話のフリを忘れている。

運「だから俺のに乗るお客さんは、みんな凄いですね~って言うんだよ」

客「へ~。(誰だよ!甘やかしてるの!)」

運「ちなみに~お客さん、タクシー何回か乗ったことあるでしょ?」

客「・・・はい。(難しくないでしょ)
これも、乗ったお客さんが凄いって言うんですか?」

運「いる人もいるかな~」

客「ほ~。(随分と甘やかす人がいらっしゃる)」

運「そう言ってもさ~、みんな俺と遊んでくれてる感じだよね」

客「どういうことですか?」

運「おじいちゃん運転手だからって、優しくしてくれてるんだよ」

客「あ~、なるほど~(気づいてるんだ)」

運「お客さん、止めるところはどうなさいます?」

客「この先の、ポストの前あたりで」

運「ポストの前ね?」

客「はい」

ポストの前に止まるタクシー。

客「Suicaでお支払いします」

運「お客さん、」

客「はい」

運「いつもより安いでしょ?(ニヤリ)」

客「え?あ、・・・はい」

運「領収書は必要?」

客「・・はい。・・・凄いですね」

運「じゃあ、これ領収書です。ありがとうございました」


『いつも安いでしょ?』と決めつけれて、当たるぐらい腕があるなら
きっと良い。


ーーー

~東京の道図鑑~
愛宕下通り(東京都道301号白山祝田田町線)
皇居の祝田橋交差点から赤羽橋の方まで伸びる通り。
301号線としては港区芝5丁目の札ノ辻交差点(第一京浜)まで伸びる。
虎ノ門ヒルズや、愛宕神社、東京タワー下を通る。
通り沿いの港区愛宕一丁目にある愛宕神社は京都が総本社。
参道にある86段の石段は講談で有名な「寛永三馬術」の中の曲垣平九郎(まがき・へいくろう)の故事にちなみ『出世の石段』と言われる。
愛宕山は天然の山としては23区で一番の高さ。

引用 Googleマップ

当noteで運営しているマガジン(全記事無料)

では
あなたが体験した誰かに話したい
「感動したタクシー体験談」
「ムカつくタクシー体験談」
「驚きのタクシー体験談」

を集めています。
(共同運営者も)
ぜひ、あなたのタクシー体験を聞かせてください。

あなたの体験談が日本を面白くするエンタメに変わるかもしれません。

次のエンタメはタクシーから生まれる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?