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#タクシードライバーは見た「歴史を刻む瞬間」

東京、そして日本を騒がし、世界中に脅威を与えるコロナウイルス。
その影響で街はすっかり落ち着いた雰囲気になっている。
どれだけ走ろうがお客はほとんどいない。
風は少々強かったが雲一つない青空で気持ちの良い春の日だった昨日木曜日は、ふと日曜日かと思う瞬間もあった。
ネットやテレビで連日取り上げられ、動乱の日々となっている様にも思うが、天気のお陰もあって穏やかな時間が流れていた。

一方駅周辺に行くと、地下鉄の出口からいつもとそう変わらない人の波が溢れ出てくる。
平日なのに和やかなのも違和感があるが、
この状況でも人の流れにあまり変化かが起きていないところにも違和感がある。
この地下鉄の中でウン千ウン万と言う人間が往来するんだと思うと、
外出自粛を要請するほど少々危険な事態であること、
実際はそこまで騒ぐほどではないがメディアが連日報じることで不安感が煽られているだけであること、
どちらが正しいのかが区別がつかなくなってくる。

幸いなことに、タクシーは密な場所ではあるが孤立していて、感染した者が乗らなければ非常に安全な状態を保てる。
僕は電車に乗ることも無いので不特定多数の経路の見えない感染見込みが高い場所に行かなくて済む。
ただ、逆を言えば一人でも感染者を乗せてしまえば集中感染空間となるしそれに気付かない分非常に危険とも言える。

こんな日々がいつまで続くだろうか、抜け出すことは出来るのだろうかと考えることもあるが、
ライブ配信、リモートワーク等で社会が様変わりしているこの瞬間は戻るというよりは次の時代へ進む変革の時なのかもしれないとも思う。

宅配便に関してはサインが必要なく受け取れるようになったというが、
「じゃあ今までのは何だったの?」ということになるし、
アメリカみたいに休校じゃなくてオンラインで教育を続けられるなら学校いらなくない?ってなるし、
そういった取り除くのが面倒だから変わらずにいた無駄なモノが一気に失われていくのだろう。
この今の時期は令和恐慌、コロナショックといった言葉で歴史に刻まれる時なのだろうと、少しでも記録したいという思いになった。

タクシー運転手は街中に出ていることが多く、街並みを常に見ているが、街単位で大きな変化が起きることは無いと思う。
人の流れの変化くらいだろうか。
凄く不謹慎なのは分かるが、一切人の出ない東京を見たいと思ってしまう自分もいる。

最後に、これだけは忘れないでいたい。
明日、この東京に首都直下地震が来る可能性だってある。
自然災害に抗うことは到底不可能だが、最悪の事態を備えたり
今この瞬間を大事にしたい。

そしていつか、この時があったからと言える日が来るように。

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