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2019/12/1 風をよむ「~SNSと子どもたち~」

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ツイッターで、「家出少女」と入力し、検索すると…

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「家出しました。お金も宿もなくて困ってます。誰か助けて…」
「もし家出したら、泊めてあげるよ~って人いますか」

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次に、「学校行きたくない」と入力すると…

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「もうやだ。消えたい。死にたい。いなくなりたい」
「高1で不登校。きつすぎるので誰かと話したいです」

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次々と表示される子どもたちの赤裸々な声。ツイッターの検索機能を使うと、私たちはこうした子どもたちの声をたちどころに目にすることができます。

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いまや若い人を中心に生活に欠かせない存在となった「ツイッター」や「インスタグラム」などの「SNS=ソーシャル・ネットワーキング・サービス」。

先日、このSNSを悪用して起きた事件に世間の注目が集まりました。

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ドライブレコーダーの映像に映る一人の少女…。
 
彼女は先月17日から行方が分からなくなり、23日に交番に駆け込んで保護された、大阪市の小学6年生の女の子とみられています。

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未成年者誘拐の疑いで逮捕されたのは、栃木県小山市の35歳の男。

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12歳の大阪の女の子と栃木に住む35歳の男の接点、それは「SNS」でした。

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「半年前にうちに来た少女の話し相手になってほしい。うちに来ない?」

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先月10日頃、男はSNSを通じて知り合った少女にメッセージを送り、
その後、彼女の自宅近くの公園に誘い出し、およそ600キロも離れた栃木県小山市に向かったのです。 

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男は調べに対し「SNSで助けを求めていた子を助けてあげた。正しいことをした」などと容疑を否認しているといいます。

この事件に限らず、この1週間でSNSを悪用した事件が相次いでいます。

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先月28日(水)には、ツイッター上で、家出を希望する投稿をした兵庫県の女子中学生を誘拐し、埼玉県内の借家に2ヶ月間に渡って住まわせた疑いで、警察は37歳の男を逮捕。

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さらに先月29日(金)には、愛知県の女子中学生を誘拐した容疑で、東京八王子市の43歳の男が逮捕されました。

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男は、女子中学生とSNS上で知り合い、「一緒に寝ることになりますが大丈夫ですか」などとやりとりして、誘い出した疑いがもたれています。

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実際、近年SNSがきっかけで被害にあった子どもの数は、2018年で1811人。

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この10年間で高校生は3倍、中学生は2倍

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そして小学生は4倍にも増加しています。

こうした現状を前に、親たちは…

子供を持つ親「スマホとかそういうものの使い方を親が管理しなきゃいけないなと」

子供を持つ親「親の方から制限を設けて使わせるしかないのかなと・・」

一方、子どもたちは、親の目を盗んで、スマホをいじり、次々と新たなキーワードを使うなどして、SNSにアクセスします。

そして、悩みを抱えた子どもたちをSNS上で巧みに誘い出す犯罪が今、あとをたちません。

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そうしたケースでしばしば多用されるのが、ネットの検索に使われるキーワード。最近では「家出した少女を泊めてくれる人を探す」ことを意味する「神待ち」といったものも。こうしたワードが日々新たに現れ、子どもたちを巧みに誘い出すのです。

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NPO法人BONDプロジェクト・橘ジュン代表「通報とかバンバンしてるよね?」「その後どうなってるんだろうね」
NPO法人職員「警察と連携してるところなんで、通報しているのは」

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彼女たちはネット上をパトロールし、少女たちが犯罪に巻き込まれないように様々な支援活動を行う民間の団体です。家庭や学校で悩みを抱えた子どもたちは、なぜSNSに引きつけられるのでしょうか…

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NPO法人BONDプロジェクト・橘ジュン代表「身近な人にも最初話したりとかしたけど、ああもう無理だとなった時に、SNSっていう場合もあると思う。気持ちが分かってもらえるとか、そうすればやっぱり楽になるじゃないですか。でも良い人、悪い人の判断がSNS上だけのやりとりだと分からない。大人側は(子どもたちに)協力するふりを装って近づいてくる…」
  
こうした状況を防ぐために、橘さんは…

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NPO法人BONDプロジェクト・橘ジュン代表「彼女たちは今いる場所より、少しは楽になるのではとか、そういう行き場を探している場合もある。でも、もっと怖い目に遭うとか、そういうのをちゃんと教えてあげることも大事」

SNSの便利さを悪用する大人たちによって、子どもたちが今、危険にさらされています…

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