雪代明希/TEA42/詩を書く人
創作活動の日記のようなものです。イベントへ参加する時の経過や感想など。
悪阻中ソーセージばかり食べていた子の好物がソーセージと気付く
風に軋む壁の強度について 思いを巡らせない時はない 床の揺れの原因は何か 窓の外を確かめないことはない 春の嵐 台風 冬の吹雪 一般家屋の耐震基準が一斉に変更された あの時から 何度も起こっていること 恐らくこの家は持たない 毎年の暴風に 私も一緒に揺れている
旅に出たご当地ソフト食べる為岩塩ソフトは塩味じゃない
窓を開けると じんちょうげ 春の香りが胸を刺す 去年の今は 桜を見てた 一面ピンクの道を行き これから起こる結末なんて 何も知らずに 幸せで 全てを知った瞬間に 全てが崩れてしまうなんて 夢にも思うことがなく 風に舞う じんちょうげ はじけ散りゆく 桜の花びら ほら 今年の春は とても冷たい
できることならば このままずっと何も変わらずにいたいのです できることならば 何もせずに漂っていたいのです そう 雲のように 空を漂っていたいのです 罵ることもなく いがみあうこともなく 切なくなることも 淋しくなることも 嫉妬することも 愛しく思うこともなく ただ淡々と ただぼんやりと 漂っていたいのです この世界には 要らないものが多過ぎる 全て棄ててしまいたいけれど 棄てられないものが多過ぎる それならば 私が雲になりましょう 形のないあいまいな存在になってしまえば
ここでは、文学フリマ大阪12に参加するのに向けての体験記を書いていきます。本を作るのもイベントにサークル参加するのも初めて。素朴な気持ちを記録します。 *** 文学フリマ大阪12へ出店申し込みをしました。先着枠で抽選なしで出店が決まりました。わーい。 さて、次に取り掛かるのが、販売物の作成。10代〜20代の頃に書いた詩を纏めた詩集を作りたいとずっと思っていたので、まずはこれを形にします。最初はコピー本を作ろうと思っていたのですが、案外お金が掛かるし、なんとなく見た目も納得
20年会わぬ間にキラキラに詰まったダイヤを見せ合おうか
これは私がまだまだ未熟者ゆえの意見なのですが。 常に死の淵を歩いている人間にとって、「女として生まれて」「女が産むもの」等に焦点を当てられると、女以前に人間であり、人間であることに必死な自分はそこまで辿り着けないし、女性の肉体美を誇張した外見であっても、性別関係のない話をしたい。
魅惑のチョコレートを携えて 君にあいにゆく チョコレートの祭典になってしまった愛の日を 避けて 透き通った台詞を届ける どんなフレーバーが好きなのか そもそも甘い物は苦手じゃないのかすら 気にもせず 熱を帯びて溶けそうな両手いっぱいに 抱えきれない程の 想いを
坂を転がり落ちるように 目まぐるしく変化する社会 未来は闇 走り続ける真夜中の点滅する黄色信号 屍を見たことがあるか? 志半ばで病に倒れる 崖から足を踏み外す 怨念が手を伸ばし足に纏わりつく 振り払う 必死で振り払う 生きているか? 必死で生きているか? 行き着く最後に死はあるのか? 駆け抜ける暗闇の点滅する黄色信号
降り積もる雪の厚みが増していく積もる話が昇華されてく
フカフカのソファーをトイレ代わりにしてから ソファーに乗っちゃダメってママが言う 夜のご飯を食べ終わるといつも ママはリビングのソファーにゆったりと腰掛けて 隣にお兄ちゃんがくっ付いて大きな本を読んでいて あたしは胴長短足のからだを尻尾に丸めてママの足元にいる そのうちパパが帰ってきて どかっと床に座るから パパのお膝にいちもくさん あたしもママみたいにソファーに座るんだから *** 7歳児にせがまれて、愛犬のミニチュアダックスの気持ちになって即興で書いた詩です。7歳児は
エンターテイメントは 楽しむだけの余裕はないので 祈るのがいい 目を閉じ 手を合わせて ただ 祈るのがいい
同じ時代に 同じ言語で 関わり合える奇跡よ 何十年もの時間を積み重ね 目と目を合わせられる喜び ほんの些細な笑い声さえ 録音して繰り返し聞き返したくなるような 幸福な瞬間 貴方の問いに 私が応える 私の好むものを 貴方が量産する フィードバックが加速して竜巻がおこり 中心から龍が出る
死が絵空事になったので いちいち死について語らないと 生きることを表現出来ない めいっぱい必死に生きてもいないくせに 死ぬ為に生きてもいないくせに すでにやり切った先人達に対して 空虚な台詞を吐くな 愚か者よ
冬至にて使い忘れた柚子の実が熟して香る新春の朝