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英会話教室の運営は大変?フランチャイズの経験談。

30代前半の主婦です。大学英文学科を卒業後、英会話教室の運営と講師をしています。


年収は生徒の人数によって変わりますが、私の場合はだいたい200万前後です。


毎日のように何コマもレッスンしてがっつり収入を得る先生、副業として限られた曜日や時間帯にお小遣い程度で収入を得る先生など、それぞれのライフスタイルに合わせて収入を得ることが可能です。


自営業で、フランチャイズのようなイメージですので、生徒さんから頂くお月謝から会社へ支払う金額を差し引いたものがそのままお給料になります。

生徒の人数によって会社に支払う金額の割合も多少異なります。

ただ教室運営のための広告費や教室の家賃光熱費、イベントなどにかかる費用などは全て自費になります。

実際個人で英会話スクールの運営って大変なの?

職場の環境はお教室によって様々ですが、私の場合は自宅の一室を教室専用にしています。そのため家賃はかかりませんが、照明や夏場、冬場のエアコンなど光熱費は自費で支払う必要があります。

教室用に部屋を借りたり、貸会場などでレッスンされている先生もたくさんいます。

生徒の人数に応じて、必要な広さなども変わってくると思います。

いずれにしても毎月数千〜場合によっては数万円の支出があるので、生徒の人数によってはプラスがでにくく、むしろマイナスになってしまう場合もあると思うので、補填してもらえたらありがたいです。


指導にあたって使用する教材やカリキュラムはあらかじめ用意されていて無料ですが、数年前からタブレットやディスプレイを使用してのレッスンが始まり、TVを購入したりインターネットの通信環境を用意しなくてはならず、大きな出費なので少しでも補助してほしかったです。

広告宣伝費が自費なのがかなりつらくて大変


また広告宣伝費も100%自費で、募集期になると毎月何千枚もチラシを購入し、作成の手間がないのは良いのですがポスティングや手配りなどは自身で行わなくてはならずとても大変です。

最近ではコロナ禍で対面レッスンができなくなったときも、各教室に対応任せますといった感じで会社からは指示も方針もありませんでした。

それでも年間カリキュラムはこなさなければならないのでスケジュールの再調整をしたり、オンラインレッスンもレッスンに支障がないような方法を1から自分で調べたり、対面レッスン再開後のフェイスシールドやマスク、消毒液等もすべて自費でした。

スクール運営で大変だったのは保護者のケアとチラシ配り


私の場合ですが、2歳〜大人のクラスまで指導していて、教えること自体は本当に楽しく、成長を見届けることに大きなやりがいもありました。

ただ、逆になかなか思うように成績が伸びなかったり結果が出ずに苦しんでいる生徒を見るとこちらも辛く、歯がゆい気持ちになります。

また小さな子たちのレッスンでは保護者さんたちのケアが大変でした。

大きなトラブルなどはありませんでしたが、お月謝をいただいているのになかなか結果がでない子には申し訳ない気持ちになったり、いわゆる問題児みたいな子は幸いいませんでしたが、家庭学習を見直してもらうためにお話したりするのは大変でした。


教室運営が私にはあまり向いていないようで、足を使ってチラシを配ったりポスティングしたり、営業活動のようなものがとても苦手で辛かったです。

教室の目の前に小学校があるので、下校時に校門前でチラシを配らせてもらおうと電話したところ許可がおりず、すこし離れた教室の敷地内で下校中の児童たちにチラシを受け取ってもらっていたのですが、目撃した先生から勝手なことをしないでほしいと激怒されてしまいました。


結局毎年のように、会社から大量に購入したチラシや手配りグッズも在庫でたくさん余らせてしまってもったいなかったです。


新規で入学してくれる生徒さんは、結局通ってくれている在籍生の紹介や口コミがほとんどだったので、地道に営業活動を続けても入学へつながるケースは稀で、労働に見合っていないと感じて辛かったです。

結婚を機会に転職を決意

教えること自体も生徒さんたちも心から大好きで、仕事自体はとても楽しかったので辞めたいと思うことはなかったです。


ただ教室の運営もあったりで、レッスンの時間以外もやることが本当に多くて自由な時間があまりなく、大変さは常に感じていました。


それでもずっとこの仕事を続けていこうと思っていたのですが、結婚を機に地方へ引っ越しが決まったので、どうしても教室を続けていくことができなくなり、転職しました。

生徒さんや親御さんたちには数ヶ月前からその年度いっぱいで教室を閉鎖するとお話ししてご理解いただき、継続を希望する生徒たちには近くの教室の先生方のご協力のもと、転籍をしてもらいました。

引っ越し先でも教室を開講するという選択肢もありましたが、今度は自宅での開講は難しいので慣れない土地で会場を探して、教室の環境づくりをして、また1から生徒さんを集めるのは大変なので、転職を決意しました。


英語を軸にいろんな業界を見てみました。

転職先のIT事務派で意外と英語を使わなかった

せっかく新しい土地で新しい環境になるので、新しいことにも挑戦してみたいと思い、IT業界で事務をしながら海外の支店とのメールや電話のやりとりの通訳、翻訳などの仕事に就きました。


ただ思っていた以上に英語を使う業務は少なくて、以前の講師の仕事のほうが英語に触れている時間は長かったし、自分のブラッシュアップにもなっていたと思います。


いまの仕事にも特に不満があるわけではないのですが、正直、大変だけど楽しくてやりがいがある教育業界の仕事にまた戻りたい気持ちもあります。

大変なこともあるけど教室運営は良い経験だった!


教室の開講や生徒募集にかかる費用や労力も大きいので、うまくやりくりしたりコントロールする必要があることと、ある程度軌道に乗るまでは金銭的にも精神的にもちょっと辛いかもしれません。

私はそのあたりあまり後先考えずだったのでかなり苦労しました。もっときちんと考えて、効率的で効果的なお金の使い方ができたらよかったと思います。


慣れるまではレッスンの組み立てや時間配分にもとても苦労しましたが、流れがわかってくると楽しむ余裕もでてくると思います。

なにより生徒たちに英語が好きになってもらえるのがとにかく嬉しいです。

大変なことも多いですが、生徒さんたちの成長を心から喜ぶことができ、多くの出会いがあって、長い付き合いになるので、まるで本当の親子のように深い絆も生まれたりします。

とにかく大きなやりがいを得られる仕事なので、私はこの仕事に就いて本当に良かったと心から思っています。


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