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はじめに

2018年の2月の終わりに、朝日カルチャースクール横浜校の小説入門に通い始めました。
物語を読むのが好きだったのですが、自分で書くとは思っていなかったです。でもいつしか、物語の中に自分も入りたいと思うようになっていました。自分も入るためには自分で書くしかないな、と思ったんですよね。
主人公になりたいとは思わないけど、脇役としてチラチラ登場したい。
そんな願望を形にしてみて、初稿から大幅改稿を経て、小説教室でもらった感想を心の支えに公募に応募しました。

2019年7月、小説現代長編新人賞に応募し、1次選考を通過して1209編中の281編に入った作品です。2次選考は通っていません。そこからさらに改稿したものを公開します。

『あなたと私の話』 内容紹介
整体師の道に進む五六寺ナナと出会った12人の男女からなる短編集からの長編。

1.「なんなのあのひと」 ー富良野にやってきた人 
2.「雇われているんだから商品だよ」 ー整体院経営者 
3.「癒しを提供するのが仕事です」 ー癒しの達人 
4.「言われたことだけやっていればいいのに」 ースタジオ勤務 
5.「整体師ごときに何がわかる」 ー国家資格が欲しい人 
6.「好き好き、丸投げします!」 ー夫になった板前 
7.「オーダーメードマッサージ機だろ?」 ーママ母と娘を持つママ 
8.「プラシーボよ」 ー死ぬまで生きる人 
9.「治療と癒しは分けるべきだ」 ー国家資格の向こう側 
10.「身内みたいなもんだよ」 ー骨の潰れた人 
11.「医者も言わないことを言うんだね」 ー健全な人 
12.「あなたと私は違うから」 ーママ祖母と母と娘を持つママ 
13.「私の道とあなたの道は、」 -そして、富良野にやってきた人 

彼らにもそれぞれ言い分や立場があった。
国家資格でもない、誰からも何も決められていない、整体師とは、なんだ?
慰安でしょ?癒しでしょ?治らないんでしょ?高いんでしょ?
先入観はいつから始まって今もそうなのか。
時代の変化とは無関係の物なのか。
誰にも分らない、整体師にだってわからない。

あなたの求めるものはなんですか?

私の経験と出会った人をモデルにしていますが、私の想像と妄想の範囲なのでモデルになった人そのものではありません。誰の周りにも、どんな環境でも、似たような人は居るんじゃないかな、と思って書いています。

初稿は「整体師vsお客さん」という構図の短編集みたいになっていたのですが、改稿時に五六寺ナナの16年に時系列を合わせました。

プロでもないのに値段を付けて恐縮ですが、私はまだ小説教室に通いたい。
授業料をサポートしようと思ってもらえたら幸いです。
購入したけど、やっぱりこんな駄作には払えない、という方は返金も受け付けます。購入後24時間以内だと手続きできます。ご確認の上ご購入ください。

いや、販売したからにはプロか。
ではここでデビューを宣言します。
私を作家にしてくれたのは、購入してくれたあなたです。
ありがとうございました。

小説家志望の人は、1次選考は通って2次選考は通らなかった作品として、参考資料になるんじゃないかな、と思っています。
なかなかそういうのって読めないから。
私だって知りたかったです。
こんなに長い、編集者の視点の入っていない話なんて、書いたことがある人じゃないと読めないとと思う。
400字詰め原稿用紙換算で350枚くらいあります。
小説教室に通っている人は授業料を払って、こういうものを読んでいます。
長い作品が提出されると、ぎゃー、と言います。読むのに時間もかかるのに、感想を用意し、さらには自分も書いて出して来ます。すごい世界です。

小説教室の授業の後、飲み会があるのですが、作品を出した生徒さんが目の前にいて、「あの話を描いた人と直接話ができるなんて、なんて面白いんだ」とワクワクしました。
隣に座っていた先生はそんな私を見て、「本物の作家は目の前にいなくても、その人の書いた話を読むとすぐそばに居るように感じられる物なんだよ」と言っていました。とても嬉しそうに。

この話を読んでくれた人が、私がそばに居るように感じてもらえたら嬉しいなと思っています。
私は五六寺ナナではないけれど。

小説教室で指導をしてくれた根本先生、辛辣ながらも真摯に感想をくれた教室のみんな、初稿を読んで本当に私のお店に来てくれた伊藤さん、初稿を読んで、医者に行くよりも整体に行くことを勧めちゃったよ、これを読んだから、という感想をくれた西野さん。同業者なのに私の施術を受けに来てくれた秋山さん、この場を借りてお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。


すごく喜びます(≧▽≦)きゃっ