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それでもこれを整体院と呼ぼうと思う


中華街の悟空で見つけた『ジャスミンミルクティー生カスタードクリームパン』。
ジャスミンが香るクリームパンってどうなのよ、と思ったら、凄かった。

滅多に口にしなくなったパンとクリームを食べました。
傷心の女性がてあて屋に来ることになったので
何か甘いものでも、と思ったからです。

てあて屋は忙しい日もあるけれど
忙しくない日もあって
それでもドキドキもガッカリもしないのだけど
昨日も丁度そんな日で
銀行に行ったり備品の買い出しをしていたのだけど
深夜に悲しい別れがあった人から連絡が入りました。

ふむ。だから今日は予約がギュウギュウじゃなかったのか、と納得した。

これまでの経過を聞いていたので
いつかそんな日が来るかもしれないと思っていたのだけど
それが丁度この日になることに
縁とかタイミングとか目に見えない糸とか
色んな言い方はあるけれど
忙しかろうとなかろうと、淡々と16年、私がここに居た意味を感じました。

お店をオープンしたころは
彼女と出会うことなんて夢にも思っていなかったし
こちらとしても試行錯誤しながら、えんやこらと色んな波を越えて今に至るのだけど
「ここにあなたがいてくれて良かった」と言ってもらえる未来が待っているなんて知りませんでした。

大粒の涙を何度も流しながら彼女は
自分に起きたことを整理して話してくれながらも
私が話すことを一言も漏らさない勢いで吸収し
目に見える速さで大きくなっていく感じがしました。

この1年でずいぶん大きくなったのだけど
最後にまたグッと伸びた感じです。

その勢いは周りに居た人と切り離れることになったと思う。
階段を上っていく彼女を下から引っ張る人もいるかもしれない。
それでも、顎を挙げて、上がって行って欲しい。

上からものを言ったのではなく、対等に話したつもりでも
相手が下がっていくこともあります。
それなのに相手が「上からものを言いやがって」と言うならば
対等なところまで上がって来てもらうしかないと思う。

それを何年も待っても良いし、先に進んでても良いと思う。

誰からも傷つけられない人はいないし
誰も傷つけない人はいないです。
私はそう思って生きています。
誰からも傷つけられなかったとは思わないし
誰も傷つけなかったとは思ってないです。

誰かを傷つけたとしても、それを自分に刻んで生きていくんです。

きっとジャスミンの香りを嗅ぐたびに、今日の日を思い出すことになるだろうね。
それも良いと思う。
良い思い出として、思い出す日が来るから。
私が淹れた渋すぎる紅茶の味も、そうなるかも。
「あれは最高に渋かったね」なんて10年後くらいに笑いあえるといいな。

「私といっぱい話してると、後にこんな49歳になっちゃうよ、大丈夫?」と聞くと
「そうなりたいです。私もいつか自分でお店を持ったら若い子の話を丁寧に聞く時間を持ちたい」と返ってきました。

もし今私がそうなっているとするならば
それは来てくれて打ち明けてくれたあなたのお陰です。
片方だけでは成り立たず、相互作用によるものだから。

そんな感じのてあて屋です。
私はずっとここに居ます。

すごく喜びます(≧▽≦)きゃっ