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宇宙長期滞在のリスク

米フロリダ大学の研究グループは宇宙飛行が脳に及ぼす影響に関する調査結果をまとめた。30人の宇宙飛行士を対象にした研究で、2週間の短期飛行では変化しなかった「脳室」と呼ぶ部位の空間容積が6カ月の長期滞在になると拡大することなどが分かった。脳室の拡大は脳内の圧力が高まり、意識障害や視力障害などにつながる可能性がある。

2週間の短期滞在では脳室の大きさの変化が小さかったが、滞在期間が6カ月と長くなると容積が広がっていた。宇宙での滞在期間が1年に及ぶ宇宙飛行士は6カ月の場合と大差はなかった。脳室の拡大のペースが6カ月ほどで遅くなっているとみられる。
宇宙飛行を終えてから3年未満で再び飛行した場合、脳室の拡大は緩やかだった。ただ前回の飛行で拡大したものが戻っていないとみられる。研究グループは「宇宙飛行の間隔を3年以上空けるべきだ」と指摘している。

現実味を帯びてきている、手軽な宇宙飛行、火星・月面移住、新たな環境への挑戦は、人間の体の変化をもたらす。

『参考資料』

https://texal.jp/2023/06/09/spaceflight-found-to-cause-long-term-structural-changes-in-the-human-brain/

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